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第74回 「こぬか薬師普茶料理」散策会(08/05/31)

 コース:換骨堂(元真如堂)〜霊鑑寺〜安楽寺〜真如堂〜熊谷堂〜西雲院〜こぬか薬師(薬師院)

 参加者:noyesidoさん(幹事)、わくぼんさん、たかさん、ヒロナさん、shojiさん、なえさん、あいすさん、みかんさん
こぬか薬師の普茶料理
■こぬか薬師普茶料理

 朝、10時に京都駅西口に集合。市バスにて錦林車庫前下車。最初の目的地、換骨堂へ。ここは尼寺36ヶ所の札所の一つ。まるで見た目は寺でないような佇まい、小森を中に入ったらようやくお寺とわかるみたいな感じ。庵主様のお話が聞けて大変良かったです(庵主様いわく:元真如堂と名がついとるけども、上の真如堂とは無関係ですよとの事)。

 続いて霊鑑寺に。お寺の前庭? だけでしたが、内庭は木の門で硬く閉ざされておりました。残念。御朱印を頂きました。尼さんから帰り際に換骨堂へは行きなすったか? の質問。「はい、たった今」と答えると、あそこは私の姉が庵主してます。と、一同びっくり。確かにお顔はよく似てらっしゃいました。次の安楽寺の現代版か???

 安楽寺では後鳥羽上皇、松虫(姉)、鈴虫(妹)姫、安楽、住蓮、法然、親鸞上人のお話を聞き、寺内を見学。松虫、鈴虫姉妹を、先ほどの換骨堂、霊鑑寺の姉妹と重ねてしまいました。

 今度は小さな山登り。真如堂への坂道を登っていきます。途中の看板にマムシ注意!!! とな。遭遇しないことを念じながら登りました。

 真如堂内見学のあと、塔頭寺院の中をすり抜けて隣の金戒光明寺寺内へ。時間の関係で本殿には行かず、塔頭熊谷堂、西雲院へ。熊谷堂は直近に法事とのことで本堂は入れませんでした。残念。西雲院は運良く、副住職さんの楽しいお話を聞きながらの本堂拝観になりました。お話の内容が面白く。また為になりました。内容は狛犬の事。

 やっと本日のメインイベント、こぬか薬師さんへ。時刻は14時30分。市バスにて府庁前下車後、徒歩で15時前に到着(皆さんお腹減らせてすいませんでした)。最初はお茶菓子とお茶で始まり、お料理へと進行。さすが本山萬福寺の典座長をおやりになっておられただけのことはあり、味も上品で且つ見た目の美しさでも楽しませていただきました。

 最後にここならではの葛きりを頂き終了。大変美味しゅうございました。ご馳走様でした。再企画や忘・新年会をここでやってもいいかなと思いました。

(レポート:noyesidoさん)



■こぬか薬師普茶料理

<換骨堂>

 noyesidoさんが前日の夜の下見でまったくわからなかったというだけあって、文字通り見事な「隠れ」寺です。でも、入る前から妙に気になって目が釘付けになっていた生垣の隙間こそ、目的のお寺だと知って喜びは倍増。小さいお寺ながらひっそりとした憩いの空間で、心がしっとりするようなお寺でした。庵主様のお話が聞けてよかったです。

<霊鑑寺>

 換骨堂とは対照的に、立派な門構えで外界とは遮断された格式ある寺院という感じでした。でも、交渉してずんずん中へ進んでいくnoyesidoさんの姿に感心して「そうか、そうすればよかったのか…」と勉強になりました。奥には入れませんでしたが、是非公開日に訪れたいと思います。こちらの庵主さまと換骨堂の庵主様が姉妹だと知って、面白かったです。

<安楽寺>

 お坊さんがわかりやすくお寺の縁起を語って下さったので、鳥羽上皇寵愛の松虫、鈴虫姫と二人を出家させた安楽上人、住蓮上人のエピソードがわかり、両上人の斬首、法然上人や親鸞聖人も流刑となったいきさつがよくわかりました。

 ここからは小高い丘に登って3つのお寺を訪れました。

<真如堂>

 大きくて立派なお寺でした。滞在時間は短かったのですが、静かな佇まいで紅葉の時期にまた訪れたいと思いました。その後、近郊の金戒光明寺(敷地の広さにびっくり)の塔頭、熊谷堂と西雲院へ。

<熊谷堂>

 大好きな平家物語の「敦盛」のあの熊谷が、出家後に隠棲したお寺ということで、とても興味がありましたが、法要の準備とかで本堂には入れず残念でした。すぐ傍に蓮池があったのですが、去年の日前宮(和歌山)の薪能がたまたま「敦盛」で、敦盛の亡霊が敵の熊谷(蓮生)を見つけ、刃を向けて襲いかかろうとしたものの、「同じ蓮(はちす)の蓮生法師、敵(かたき)にてはなかりけり」と言って消えていくのがすごく印象に残っていたので、その場面を思い出しつつ「あー、蓮生…蓮かぁ…」などと考えていました。

 熊谷堂から西雲院まではお墓のまっただ中に入ってしまったので、身が引き締まるような思いだったのは私だけでしょうか? しかも墓石がいっぱい崩れていて怖かった。悲劇の会津藩士のお墓が並び、また歴史と結びついて感慨深かったです。

<西雲院>

 法然上人ゆかりの紫雲石を見て境内を見渡すと、花がたくさん植えられていてきれいなお庭でした。花の寺として知られるそうです。ここも本堂には入れないのかな〜と思っていたら、本堂にお参りできただけでなく、副住職さんがご趣味の狛犬のお話を喜々として語って下さり、とても面白かったです。これからは狛犬をみつけたら、頭の上に角があるかどうかを見て、狛犬か獅子かを確認しようと思いました。

<こぬか薬師>

「今からいくところは、『え〜、こんなところに?!』というところです」とnoyesidoさんがおっしゃった通り、小さなお堂があるばかりに見える、その右奥の木戸を開けると、「え〜、こんなところに!」清潔で居心地良い空間が。それだけで特別な体験をしているという気分の盛り上がりがありましたが、すでに3時前ということもありお腹もぺこぺこだったので、期待が高まりました。

 その期待以上にお料理は手間暇がかかっていることが一目でわかるほど、色といい、形といい、取り合わせといい、繊細で芸術的、味もすばらしく、大満足でした。皆さんとの語らいはとても楽しいひとときでした。ありがとうございました。

(レポート:なえさん)



■こぬか薬師普茶料理

 換骨堂:錦林車庫にてバス下車。少し歩いたところにあるのですが、ここが入口?! といった感じで、まず驚きました。初心者の私では絶対に見落としてしまいます。庵主様のお話がお聞きでき、ご朱印も頂きました。

 霊鑑寺:非公開寺院ですのに中に入れて頂き、お庭こそ見れなかったもののご朱印も頂き、次回はこちらの公開日に合わせて訪れたいなと思いました。

 安楽寺:昨年、東山界隈を散策していたのですが公開日に当たらず、拝観できなかったので、拝観することができて嬉しかったです。松虫、鈴虫姫、法然、安楽、親鸞上人、後鳥羽上皇のお話が聞けました。

 真如堂:こちらも昨年、行きたかったのですが、時間の関係で寄ることができなかったので嬉しかったです。人も私たちくらいしかいなくて、静かでした。

 熊谷堂:こちらは法要があるとかで中を拝見することはできず、ご朱印の変わりのような物を頂きました。

 西雲院:熊谷堂より階段を上り、さらにあがったところにありました。運よく本堂も見せていただき、副住職さんより狛犬のお話をお聞きすることができました。勉強になりました。

 こぬか薬師(薬師院):いよいよメインイベント? の普茶料理を頂きました。お茶菓子とお茶から始まり、お料理を頂きましたが、これがどれも見事で、味もさることながら、見かけの美しいこと。携帯でずーっと写真を撮ってました(食べたところで撮っていないことに気が付き、まだ手をつけていない方のを撮らせて頂いたりして、お騒がせ致しました)。

 帰りに胡麻豆腐とお箸、おひがしを購入しました(胡麻豆腐は翌朝、頂きました)。15時から19時過ぎまでゆっくりとお料理を頂きながら、お話をしたりできて、とても楽しい1日でした。もう一度、伺いたいです。

(レポート:ヒロナさん)



■こぬか薬師普茶料理

 午前10時に京都駅に集合。天気は生憎の雨。雨の中、お堂が開いていると「湿気が〜!」と心配?! になります(私は相当しつこい性格です。 5/25鎌倉散策参照)。

 最初の訪問は換骨堂。名前は硬そうですが、小さな尼寺でした。庵主さまがご説明くださいました。奥ではお嬢さんがお茶のお稽古をしてました。お邪魔しちゃってすみません。

 続いて霊鑑寺へ突撃?! 御朱印のみをいただきました。特別拝観のとき入りましたが、とても素晴らしいお庭です。換骨堂と霊鑑寺の庵主様は姉妹だそうで。何やらご縁を感じました。

 安楽寺では住職さんのご説明を聞きました。奥の座敷のオブジェの意味がイマイチわかりません。裏道を登って真如堂へ。おみくじを引いて、凶が出た方が! 金戒光明寺の本堂は失礼して、塔頭の熊谷堂へ。普通の住居風です。御朱印という名のお札(お影姿?)をいただきました。

 階段を登って、西雲院へ。御朱印だけのつもりが、本堂にあげていただき、副住職さんのお話を賜りました。狛犬の話を始めると、やめられない〜とまらない〜。かなりのマニアと見ました。

 そしてお腹をすかして、こぬか薬師へバス移動。noyesidoさん&shojiさんは、自宅に帰ってきたように、ずんずんと門を開けて入っていきました。勝手知ってたる??? 奥は新しい和風料亭のような建物。2階に通され、まずはお抹茶とお菓子。隣の広い部屋に移動して、食事の始まり。お酒を飲む卓と飲まない卓に分かれました。

 最初の般若湯は面白い(変な?)形の急須に入っています。蓋がなくて底もありません。冷酒を頼むといきなり4本、桶に入って来ました。飲むほうはどうしても食事のペースが遅くなります。2馬身くらい離されたでしょうか? ゆっくりゆっくりの食事で、終わったのは7時過ぎ。結構暗くなってました。

(レポート:わくぼんさん)



■こぬか薬師普茶料理

【換骨堂】

 錦林車庫前で市バスを下車して、歩くこと数分。みなさんも書いておられるとおり、一見して生垣のある普通の民家風で、傘もつっかえるほどの狭い生垣の間を縫って入ります。

 夜に下見に来られたnoyesidoさんが、なかなか見つけられず苦労されたというのも納得。市バスの通る道からひとつ裏通りに入っただけの場所ですが、こじんまりとしたお寺の敷地内は、ひっそりとした雰囲気でした。本堂に入ったときに、一瞬だけ姿を見せた黒猫が妙に印象的でした。

【霊鑑寺】

 公開期間外の為、ご朱印のみ。特別公開時のみ拝観できるお庭が、垣間見れるか?! ・・と思ったら木戸がしっかりと閉まってました(まぁ当然ですね・・)。残念。今度は公開時に訪れたいものです。

 応対して下さった庵住さんが、先ほどの換骨堂の庵住さんと似てらっしゃるな〜とぼんやり思っていたら、なんとご姉妹だそうで一同びっくり。

【安楽寺】

 霊鑑寺のすぐお隣。本堂では、後鳥羽上皇の寵愛を受けていた松虫姫と鈴虫姫の二人の女官がここで出家したという縁起をお話し頂きましたが、出家した二人より、二人を受け入れた住蓮上人と安楽上人のほうが、斬首されたことに納得がいかず。今日とは違った時代だったのだなとつくづく感じました。

 あと、境内に点在する前衛芸術風なオブジェがちょっと謎っぽい空間でした。

【真如堂】

 ちょっとした小山登り? をして、たどり着いてみると意外に広い境内でした。何人かの方が本堂でおみくじを引かれていたので、「そういえば今年はまだ引いてない?」と思い当たり、つられて引いてみたら、なんと「凶」でした・・・・・・。もうお一方、凶が出た方がいらっしゃいましたので、二人して境内の木に結んで帰りました。

【西雲院】

 金戒光明寺の塔中のひとつで、金戒光明寺のお墓の中をどんどん上っていくとたどり着きます。久々にあれほどのお墓の中を歩きました。途中の一角には京都守護職に就いていた、会津藩士のお墓もあります。が、なんとなく写真をとるのが憚られるような雰囲気でした。

 法然上人がその石に腰掛けて念仏を唱えると、にわかに向かいの谷から紫雲が湧き起った、といわれる紫雲石が境内に置かれています。こちらもご朱印だけ・・のはずでしたが、ふとしたことから、副住職のご趣味とされている狛犬の話になり、本堂にも上げて頂きました! 副住職が収集されている狛犬が本堂の縁の下などにも置かれていて、ちょっとびっくり。

 しかし、狛犬の世界? も奥が深い。。副住職のお話しのあと、行く先々でみなさんの狛犬チェックが始まりました(笑) 中国の狛犬は、もともと獅子だそうで、日本に渡来してくるうちに文化的変遷を経て、今の狛犬の姿になったとか。東南アジアとか沖縄のシーサーあたりに、変遷途中の姿が垣間見れて非常に面白いお話でした。

【こぬか薬師】

 すでに時刻は15時前・・・ということで、あちこち散策して、いい具合に・・というかすでにハラペコ狼状態で、こぬか薬師さんへ到着。こじんまりとした薬師堂でしたが、その奥の建屋は、予想に反して大変新しく、落ち着いたお部屋でした。

 待ちわびた普茶料理のほうは、もう見た目も味も素晴らしく、絶品! 個人的には今まで食べた普茶料理の中では、一番好みの味付けでした。

 そして料理の味もさることながら、こちらの住職と奥さんのホスピタリティ溢れるお人柄が素敵でした。15時から19時頃まで、昼食夕食兼用というくらいゆっくり、のんびりと過ごさせてもらいました。

 ご本尊の薬師さんは、秘仏で拝観できませんでしたが、機会があればご開帳の日に訪れたいと思いました。

(レポート:あいすさん)



■こぬか薬師普茶料理

 バスで錦林車庫、小道を入ると換骨堂がありましたが、寺とは思えない漢字の門があり、庵主さんに迎えていただき、ありがたい話を聞かせていただきました。

 その後、霊鑑寺、安楽寺、金戒光明寺の塔頭・熊谷寺でご朱印を頂き、西雲院へ。西雲院は1月にJR東海のイベントで拝観しましたので、幹事さんに副住職は狛犬に目がないので、話をしたらといいましたところ、本堂でお参りさせていただき、貴重な狛犬の話を喜んで話していただき、大変勉強になりました。

 安楽寺を出るころには雨も完全にあがり。バスでこぬか薬師へ。こぬか薬師では以前から宿泊した折、住職とお庫裏さんにぜひ普茶料理を食べてと懇願されていまして、やっと実現しました。

 普茶料理は寺によって随分と違うものだと感じました。料理は繊細で、細工も手が込んでいて、大変美味しくいただきました。4時間近くかかっていただきました。

(レポート:shojiさん)



■こぬか薬師普茶料理

○金光光明寺の塔頭、西雲院、熊谷寺

 本堂では拝観せずにご朱印だけいただき、塔頭めぐりへ。光明寺はかなり広くたくさんの塔頭がありました。さすが幕末に会津藩の本陣があったところだな〜と感心しながら進みました。途中、向井去来ゆかりのお寺とか心引かれるところがたくさんありましたが、またの楽しみです。

 西雲院では副住職のご好意で本堂拝観、また狛犬と獅子のちがいをご説明いただき、とても勉強になりました。これから狛犬の世界にはまりそうです。特に門前に陣取っていた、ご住職が中国で買ってこられた獅子2対(清朝 末期?)がかわいらしく、鉄かと思われるほど重かったらしいのですが石屋さんが少し角を割ったところやはり石だったとのエピソードとかを伺いました。それで、最後にその石屋さんが偶然来合わせ、話を聞けて楽しかったです。

○こぬか薬師

 さすがに美味しゅうございました! ご本尊がお薬師様ということで、ご住職が竹屋さんと考えられ作った先の細いお箸(とても使いやすい!)や胡麻豆腐をお土産に買いました。またぜひ、いきたいと思います。

(レポート:みかんさん)



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