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第146回 「柳生街道」散策会(09/10/17)

 コース:芳徳寺〜柳生茶屋(昼食)〜南明寺〜円成寺

 参加者:青丹吉さん(幹事)、Shojiさん、わくぼんさん、あいすさん

南明寺釈迦像
南明寺釈迦像


■柳生街道

 9時半に近鉄奈良駅前のバス乗り場に集合。102系統「邑地中村」行きに乗り、「柳生」まで乗車。

【芳徳寺】

 街道から朱塗りの欄干の小さな橋を渡って、ちょっとした山道を歩くこと十分ほど? で到着。と書くとあっさり到着したようですが、まぁまぁの上り坂で歩き始めから少々息切れ・・・・。

 柳生家の菩提寺だそうで、ご本尊は数十センチの釈迦如来。他にも、柳生宗矩像、沢庵和尚像がありました。本堂左手の奥に行くと、柳生家代々の墓所があり、柳生宗矩や柳生十兵衛などの墓碑も。皆、なかなか位の高い戒名をお持ちだそうです。禅寺らしく簡素な佇まいのお寺ですが、紅葉の季節は華やかなようです(まだ1〜2分ほどの色づきでした)。

【南明寺】

 柳生で早めの昼食後、雨が降り出した為、国道沿いをてくてく歩いて峠越え(山越え?)して、南明寺へ。鎌倉時代に創建の本堂がそのまま残る古刹。ご住職はあいにくと奈良の興福寺へお手伝いにお出かけとの事で(たぶん阿修羅展のせい?)、檀家の方が代わりに開けてくださいました。

 本堂にはご本尊の薬師如来のほか、釈迦如来、阿弥陀如来の3仏と、廃寺になった近所のお寺から移されたという、半跏踏下座のちょっと珍しいお地蔵様が。3如来とも平安時代の作だそうで重文指定。ふくふくしたまろやかな仏像でした。昔は一帯に多くの寺院があったそうで、本堂よりも古い時代の仏像が安置されているのは、廻りの寺から寄せ集められたのでは? との事で正確な由来は謎。涅槃図の掛け軸は3月15日のみ公開されるそうです。

【円成寺】

 南明寺からは再び街道に戻ってバスに乗り、10分ほどで円成寺へ。山号の「忍辱山」は「にんにくせん」と読むんだそうで(読めませんでした・・)。運慶作の大日如来(国宝)が有名。あいにくの雨模様でしたが、ガラスで仕切られた多宝塔の中に安置された大日如来は拝観出来ました。国宝がいつでも見れる太っ腹さにちょっと奈良と京都の違いを思ってみたり(残念ながら多宝塔の扉絵は、雨よけで覆われていたので見れませんでしたが・・)。切れ長涼やかな眼が印象的な大日如来でした。本堂にも阿弥陀如来をはじめ、十一面観音などが安置されていました。

 その後、バスの時間まで1時間ほど、池のほとりの茶屋でお茶やらビールやら、お餅やらゆず田楽やらを頂きつつ歓談(私以外の皆様はもっぱら辛党でいらっしゃいました(笑))。ようやく覗いた青空を見つつバスに乗って、近鉄奈良駅前まで戻り解散となりました。

 午前中は持つかな? と思った天気でしたが、山間の場所だったせいもあり? バスでの移動が多くなりましたが、その分、じっくりとひとつひとつのお寺を堪能できて良かったです。

(レポート:あいすさん)



■柳生街道

 9時半に近鉄奈良駅前の4番バス乗り場に青丹吉さん、あいすさん、私の3名集合。9:40発の邑地中村行に乗車。バス停前で職員さんが行き先を告げて、乗客に挙手させ、無線で連絡をとってます。人数によってバスの大小が変わるのでしょうか? JR奈良駅から乗車したshojiさんと車内で合流。約50分乗車し、柳生で下車。

 まずは芳徳寺へ。脇道を曲がり、赤い橋を渡って、だらだらと坂道を上りました。時々、女性の悲鳴が響きます。悲鳴ではなく、剣道の稽古のようです。さすがは剣の里です。拝観料を払い参拝。史料館を見学。墓所にも行きましたが、どれが十兵衛さんのお墓かわかりませんでした。本名? は三厳さんでした。

 柳生茶屋で早めの昼食。私は茶かゆ定食おにぎり付を注文しました。待っている間に雲はどんどん厚くなり、暗くなっていきます。そして夕立のような豪雨が! ああ、やっぱり雨幹事さんのジンクス健在。食べている間に小降りになったので、雨具を用意して出発。山道は滑るので、車道を歩くことに。

 1時間歩いて、阪原地区に到着。南明寺を拝観。住職さんは興福寺に出稼ぎ? に行っているので、檀家さんに開けていただきました。大きな阿弥陀如来様、釈迦如来様の間の本尊・薬師如来様はかなり小さめ。何故か? 四天王がいますが、解説によると十二神将のうち残った4つだとか。でも十二神将には見えないんですが? 廃寺になったお寺の本尊をこちらに安置したという地蔵菩薩様はとても大きい木造で、珍しい半跏像でした。

 拝観している間にまた雨が強くなったので、バスで移動することに。さほど待たずにバスに乗れ、次の円成寺に向かいました。

 池の渕でオシドリが無心で草を食べています。何故か1匹しか見当たらず。多宝塔にはガラス越しに大和十三仏の大日如来様がおりました。ガラスに頭をくっつけてよく見てください、と書いてあります。本堂は珍しい舞台を付けた寝殿造り。内陣の柱に聖衆来迎二十五菩薩が描かれているのですが、暗い上に色が薄くなっているので、よくわかりませんでした。

 バスの時間まで、併設された茶店で田楽をいただきながら、歓談いたしました。お店は松茸の香りが漂っていました(でも形と値段からして輸入モノのようです)。

(レポート:わくぼんさん)



■柳生街道

●芳徳寺(神護山)

 奈良からバスで50分、「もみじ橋」の道標から暗い林の中に入りました。「キエー」という叫び声は中学校の剣道部のようです。延々と続く石段を登り切って無人の受付で200円払って境内へ。青空がきれいです。

 入り口は本堂横の資料館で、柳生家伝来の鎧兜や刀、肖像などが展示されています。警備用の鉄を仕込んだ杖や、練習用の短い竹刀が面白いです。中学生もこれを使っているのか?

 本堂は「方丈」です。中尊は釈迦如来、両側に沢庵和尚、列堂和尚などの像があります。柳生烈堂といえば子連れ狼の悪役ですが。裏の林を抜けると柳生家累代の墓所です。宗厳、宗矩、宗冬、十兵衛など有名人の墓石があります。

●昼食

 舗装された車道を下りて食堂へ入ると、突如大粒の雨が降り出しました。峠越えで南明寺へ向かう予定でしたが、車道を歩くことにしました。「茶粥定食」は結構ボリュームがあります。

●南明寺(医王山)

 檀家総代の方が鍵を開けて下さいました。建物は鎌倉期で一部大仏様を取り入れ、太く長い虹梁が前後に渡された独特の構造です。広い床面をとるために強度を持たせたとのことです。

 内陣の中尊は小さな四天王に囲まれた等身薬師如来、左右は半丈六の阿弥陀如来、釈迦如来です。全て平安期の座像で、内刳りをしていないそうです。阿弥陀如来は浄瑠璃寺像に似た顔です。

 内陣の外には廃寺になった「ホクレン寺」から移された半丈六木造地蔵像があります。半跏踏下げの独特な姿です。仏像好きな方にはお薦めです。恐る恐る尋ねると写真はご自由にとのこと。

●円成寺(忍辱山)

 上がりかけた雨が再び強くなりバスに乗車。結局街道は歩かず。境内の多宝塔には国宝の運慶作大日如来像が安置されています。全面ガラス張りですが、中が暗いので自分の顔しか見えません。作風は密教像のような繊細な感じです。東大寺仁王像のような感じはありません。

 本堂は向拝が大きく正面が舞台のようです。護摩堂の不動明王は見逃しがちです。カエデが多かったので、紅葉はいいのではないでしょうか。

●4時過ぎのバスで奈良に向かい解散し、shojiさんと京都駅前の「リド飲食街」で懇談しました。昭和中期風です。

(レポート:青丹吉さん)







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