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第39回 「日向薬師 鉈彫り薬師如来ご開帳」散策会(06/04/15)

 コース:日向薬師

 参加者:ほーりー(幹事)、まりこさん、ねいさん、お遍路さん
火渡り
■日向薬師

 小田急伊勢原駅にて集合し、バスではなく有難い事にお遍路さんの車で日向薬師へと向かいました。お寺周辺で昼食ができるお店は期待できないのでは・・、と予測し、途中コンビニにて食料を調達しておきました。これは大正解でした。

 車を駐車場に止めてから、10分以上境内まで歩きましたが、予想以上に石段の勾配がきつくて、うっすらと汗ばむほどでした。うっそうとした木々も空気もとても気持ちが良いはずで、日向薬師は丹沢大山国定公園内にあります。

 上り始めて暫くすると仁王門に筋骨隆々の2対の仁王様が・・。血管まで浮き上がった力強いその姿に圧倒されました。が、よく観ると仁王様の片方の手のひらが妙にまん丸で、そこだけ浮き立って愛らしかったです。

 境内にたどり着いてから、買って来たおにぎりを食べたりして一時間程、柴燈護摩が始まるまで待ちました。その間、私たちはいただきませんでしたが、野点のお茶会が桜の下で行われていて着物姿のご婦人も見受けられ、とても風情がありました。

 柴燈護摩が、法螺貝の音と共に8人ぐらいの行者さんたちが入場して始まりました。まずは山伏問答で、わたしは初めて耳にしたのですが、比較的聞き取りやすいものでした。

 それから魔を払う儀式がありましたが、参拝者に矢が放たれていくたび、歓声があがり盛り上がりました。私たちの中でも、まりこさんが受け取れて自分の事のように嬉しくなりました。

 神木のぼり、という木に登る儀式は、大木ではなく小ぶりで且つ幹に足場がつけてあり、想像したアクロバティックなものではありませんでした。

 中央の護摩壇に火入れがなされ、炎と大量の煙が立ち昇ります。お経と共に次々と護摩木が投げ込まれるのを見ていると神妙な気分になりました。 その檀を崩して、火渡りがありました。杉の葉を敷いた上を靴を履いたまま渡ったので、これぞ火渡り! という実感はありませんでしたが、火渡り初体験者の私にはちょうどよかったかもしれません。

 仏像は思った以上に沢山あり、また歴史のある像ばかりでした。中でも本尊の薬師如来三尊像は、意識的にノミ跡を残した鉈彫り技法が施されているのに荒々しさが全くなく穏やかな表情が、仏師の技術の高さを感じさせました。

 宝物庫では僧侶の方が法話をなさっていましたが、大日如来がいかに日本で大きな存在か、今の日本人は海外旅行に行って喜んでいるようではダメだ等、エネルギッシュに熱〜く語っていたのが印象的でした。

(レポート:ねいさん)



■日向薬師

 日向薬師は伊勢原駅から車で15分ほどのところにあります。もともとの予定ではバスで行くつもりでしたが、お遍路さんが車を出してくださるということで、乗せていただきました。途中で日向薬師行きのバスとすれ違いましたが、中は満員! お遍路さんのおかげで途中でコンビニに寄ったり、余裕を持って出かけることができました。

 駐車場に車を止めて少し歩くと、日向薬師に続く木立の中の参道へと入ります。この参道は石段の登り道ですが、とても良い風情です。途中の仁王門には真っ赤な仁王様がいて、腕の血管がムキムキと浮き出て表情もぐっと力のこもった頼もしい姿をしていました。

 境内にたどり着くと、護摩の準備がすでに整えられています。縄で結界が貼られた中央に、木組みと杉の葉で壇が作られています。そしてしばらくお昼ご飯など食べながら待っていると、いよいよ柴燈護摩が始まりました。

 まずは法螺貝が鳴り響いて行者達が入場。最初は山伏問答が行われます。

「案内(あない)もうす、案内もうす」
「承けたもう、承けたもう。旅の行者、住山いずれなりや」

 という感じで始まります。来ているのはどうやら聖護院の山伏とのことでした。

 続いて斧や弓、宝剣などで四方を清めて魔を払います。この辺りは去年に高尾山でも見ましたが、日向薬師は規模が小さい(というより高尾山がでかすぎる?)ため、セリフがはっきりと聞こえるし、儀式の動作も一つ一つがよく見えて面白かったです。また四方に向かって放たれた(振りをして、参拝者に向かって投げた)矢は、ちょうどまりこさんのところに来て、見事にゲットされていました。

 ……激しい取り合いの末に真ん中で折れていましたが、きっと御利益たくさんありそうです。

 そして最大の見せ所「神木(しぎ)登り」が行われます。これはあらかじめ立てられた5Mほどのしいの木に登り、そこで修行の安全を祈願する口上が読み上げられていました。

 さらにいよいよ、点火。観音経や般若心経が読み上げられる中で護摩木を投げ入れ、全てが終わるとここでもやはり、火渡りが行われます。

 こちらの火渡りは燃えた地面に杉の葉を敷き、その上を靴を履いたままで歩きます。熱くはありませんが周りの火から熱気が伝わり、煙の中を歩いていくので、こちらも火を渡っているな〜という実感がありました。

 ちなみに渡り終わると紅白のお餅が頂けます。しかも無料。

 メインのご開帳(明らかに護摩がメインに変わっていますが)は、鉈彫りの薬師様が柔和な表情で良かったです。その他にも十二神将や、丈六の阿弥陀、薬師三尊など、平安〜鎌倉期の仏像がしっかりと堪能できました。

 日向薬師周辺ののどか〜な風景も良かったですし、伊勢原に戻った後はみんなでお茶をしたりと、また楽しい散策になりました。

(レポート:ほーりー)



■日向薬師

 先日日向薬師散策に行ってまいりました。日向薬師が4月に御開帳するというのは数年前に雑誌で知りましたが、その年は平日だっため、その後すっかり忘れておりました。ひょんなことから今年になって思い出し、運よく土曜日にぶつかっていました。

 初めは一人で行く予定でしたが、折角なのでとほーりーさんが企画化してくださいました。きっと一人だったら見逃していた金剛合掌や聞き流していた菊の紋の話など、色々と知ることが出来、充実した一時を過ごすことができました。

 日向薬師の仏像は、地元にこんなものがあったのかと思うくらい充実しています。本尊の薬師三尊は、お厨子の前に祭壇があってあまりよく見えませんでしたが、よく見ると鉈彫りの跡がうかがえました。

 未完成で彫り跡が残っているのではなく、あえてノミの跡を残して仕上げているのが不思議な感じでしたが、表面を滑らかにするのと同じくらい、ノミ跡を規則正しく残すのも高い技術が必要なのかなと思いました。

 狭い宝物庫には他にも十二神将に四天王、丈六の阿弥陀様とお薬師様がいます。本尊の薬師三尊以外は、荒天以外は拝観できるそうです。

 >また四方に向かって放たれた(振りをして、参拝者に向かって投げた)矢は、ちょうどまりこさんのところに来て、見事にゲットされていました。……激しい取り合いの末に真ん中で折れていましたが、きっと御利益たくさんありそうです。

 取り合いになったら、こころよく譲りましょうということなのでしょうか。帰り道、私は切符をなくしてしまいました・・・。

 おまけ。

 翌日曜日の新聞を見ていたら、日向薬師の記事が載っていました。しかも写真つき。カメラの方向がちょうど私たちが見ていた場所で、よ〜く目をこらして見てみました。家族全員の意見の一致で私は写っていません。が、微妙に写っている方がいらっしゃいます。記事は取っておくので、今度一緒にチェックしましょう。

(レポート:まりこさん)



■日向薬師

 日向薬師は近くにいながら一度も参拝したことがなかったので、機会があって良かったです。今日はあいにく気温が低くて寒かったですが、柴燈護摩が間近で観れて最高でした。また日向薬師の十二神将が平安時代だったとは驚きです。もしこれが京都にあったなら、国の重要文化財になっていたかもしれません。

 また機会があれば参加したいと思っています。ありがとうございました。

(レポート:お遍路さん)







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