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第30回 「不識庵精進料理」散策会(05/12/10)

 コース:不識庵(精進料理)〜長谷寺(ライトアップ)

 参加者:わくぼんさん(幹事)、和応さん、えびさん、りつさん、ぴっぴさん、カズさん、ねいさん、ほーりー

精進料理 ■不識庵精進料理

 不識庵へ行った日、初めて稲村ヶ崎駅で下車しました。初参加だったのですが、わくぼんさんが持っていた目印で、すぐにみなさんと合流することが出来ました。雲一つない良い天気で、風は強め。不識庵へ行くまで空を見て歩いていたのですが、トンビが風に乗って気持ちよく飛んでいました。ちょっと見えた海もキラキラ。とてもいい気持ちでございました。

 ちょっと迷いながら到着したのですが、本当に普通のお宅にお邪魔してご飯〜♪ みたいな感じでした。緊張せずに過ごせる空間だったと思います。

 精進料理はやさしいやさしい味でした。私にはちょうどいい味付けでございました。素材の味がするなぁと、生かしてあるんだなぁとあったかい気持ちになります。こんなとき、微妙な味がわかる日本での生活っていいなと改めて思います。子供の頃の食生活にも感謝しつつ。

 食事のときは、宗哲先生がいろんな話しをしてくれました。宗哲先生は面白い方で、本当にいろんな話しをしてくださいました。なんだか、祖父の話を聞いているときのような感じがしました(元気ぴんぴんの祖父は現在98歳で、春で99歳になります)。宗哲先生の私へのコメントは「1匹狼になる!」でございました。もともと1匹狼なんですけどー。(笑

 このあと、皆さんでお茶をして自己紹介をしました。初参加の私は、ここで参加者全員の顔と名前が一致したのですが、参加者のみなさんのおかげで、そんなことも気にならないぐらいには、私は打ち解けていました。

(レポート:りつさん)



■不識庵精進料理

 出てきたメニューですが、

 ・椎茸にすりつぶした豆腐を乗せたアワビもどき
 ・椎茸とほうれん草
 ・梅ご飯
 ・ゴマ豆腐
 ・けんちん汁
 ・蕪の入ったスープ?
 ・なめこに山芋をかけた養老蒸し
 ・あんがかかった何か
 ・皮を揚げたもの
 ・柿を揚げたもの
 ・天ぷら
 ・つけもの

 うーん、ほとんど名前が分かってません。どなたかメニューの詳細について、フォローをお願いします。

 ただどれもすごく優しい味だったな〜というのが印象です。無駄な味付けがないから、しばらく口の中に入れているとじわっと味が浮かんでくる感じ(薄味というのとも、またちょっと違います)。

 人によってはそれを物足りないと思うのかもしれないけれど、こういう味を感じ取れる感性や味覚って、すごく大事だなと思いました。私の知り合いには味がないといって何にでも醤油をかける人がいるけど、まさにそれとは対極にある料理ですね。

 そしてそこに藤井宗哲さんのお話が、ずっと続きます。これはもう本当に力の抜けた話で、若い頃の様々などたばたが、ほとんど笑い話で流れていきました。

 これもきっと話す人が違えば、大変な苦労話になっていたかもしれないのに、お人柄なのか性格なのか自慢話にすらなっていて(宗哲さんにとっては、きっとそうなのでしょう)、精進料理の大先生ということは置いておいたとしても(そもそも精進料理の話はほとんど出てきませんでしたが)、ものすごいエネルギーを感じる方でした。

 ちなみにその中で一人一人の人物像が語られましたが、私は他人を支えていく役を担うのだそうです。

 奥さんの藤井まりさんはこちらも気さくな方で、宿坊研究会や散策会という活動にも興味を示してくださり、話しやすかったです。

 さらにはねいさん。こちらで精進料理を習っているそうで、今回は料理の準備から参戦していたそうです。そしてオリジナルケーキ(ガトーショコラでしたっけ?)まで作ってきて頂いて、最後にデザートとしてみんなで頂きました。濃厚なチョコレートがすごくおいしかったです。しかも精進風で卵などは使ってないとのことで、二重にビックリ! どうもごちそうさまでした♪

 不識庵を出た後は、長谷寺のライトアップを見に行きました。闇の中に強く照らされたカエデやイチョウは、赤や黄色がぼわぁっと浮かび上がってきて、幽玄な世界です。長谷寺には何度か訪れたことがありましたが、こうやってみると知っている場所なのに全く別世界のようで、すごくドキドキする空間でした。

(レポート:ほーりー)



■不識庵精進料理

 ほーりーさんのメニュー補足をさせていただくと、「あんがかかったなにか」は「里芋茶巾絞り」で、干ししいたけと人参を煮込んだものに、ペースト状にした里芋でくるんで茶巾絞りにしてあんがかかっていました。

 また、「養老蒸し」は、なめこ以外にしめじ・生椎茸・生麩が入っていました。「蕪の入ったスープ」は、たぶん「蕪のみぞれ汁」だと思います。「皮を揚げたもの」は長いもの皮で、初めて食しましたがとても美味しく、長いもの皮をいつも捨てていた私は大いに反省しました。

 宗哲先生のお話の中で精進料理に関して印象的だったのは「けんちん汁」のお話で、けんちん汁は一般に建長寺の修行僧が作ったのがはじまりといわれていますがそうではなく、中国伝来の卓袱料理の一種で、「けんちん」の字も「巻繊」と書くのが本来だそうです。色々な野菜を千切りにしてごま油でいため、だし汁で煮たものものとの事でした。

 不識庵はお寺でいただく精進料理とは味も佇まいも異なり、とても温かい家庭的なものを感じます。一般のお寺で味わう凛とした雰囲気もよいですが、アットホームなほのぼのとしたものを感じたい時に、特におすすめの場所だと思いました。

(レポート:ねいさん)



■不識庵精進料理

 稲村ヶ崎駅下車徒歩10分くらいですが、HPのアバウトな地図で行くと、必ず一度は迷うと思われます。そのときは迷わず通りがかった人に聞いてみましょう。なかなか食事前にはいい運動になる階段というか山道を登ります。本当に普通のお家という感じでした。

 やはり8人座るのがやっとの広さです。宗哲先生はとても気難しいって思い込んでいたのですが、とても話の好きな陽気な方でした。話はノンストップでしたね〜。飲み物は持ち込み自由だったのですが、先生の話の間がなくて、飲むタイミングがなかったというか‥‥(爆) 先生の学生時代は、日本はまだ貧しかったが、人情溢れる古きよき時代って感じがしました。

 お食事は家庭的な精進料理という味でした。でもキノコが沢山使われていて、他人事なのに「まぁどうしましょ!」と焦ってしまいました。山芋の皮の天ぷらは眼からうろこ! という料理でした。あれは麩の天ぷらだったのかしら? おつまみにもいい味で、もっと食べたかったな〜。

 さて問題の人相見! 私の顔は「理知的」、そして「親分だな」と一言。皆さん納得顔してました(爆)

 帰りはとても慌しく‥‥。よく考えると自己紹介もまだだったので、長谷の喫茶店でお茶を飲みながら、長谷寺の紅葉ライトアップの時間まで歓談してました。初めましての方もおりましたが、会えば10年来の友達のごとく〜でした。

(レポート:わくぼんさん)



■不識庵精進料理

 土曜日の稲村ケ崎は風が強く、肌寒く感じられました。鎌倉の海も間近に見ることができ、冬の寒々とした光景を際立たせています。不識庵自体は普通の民家の佇まいでした。畏まった雰囲気とかはなく、とてもリラックスできるところです。

 食事の際には宗哲先生の話が2時間ほどありました。今の時代では考えられないような体験談が中心だった気がします。戦後の混乱期であったからこそ、人間味あふれるような出会いや出来事だったのかもしれません。一種のアウトロー的な生き方を実体験として聞くうちに、自身の生活スタイルと照らし合わせてみたりしながら聞き入っておりました。「奔放」であることは、人の魅力も際立たせるようです。

 そんな中、一人ひとりの人相占いがありました。私の診断結果は、商売で大物になる、中年になると出家する、と言うもの。本当だろうか…? 最初は「将来大物になる」と聞こえたので、あっそうなんだ、とちょっと喜んだのですが、「商売」はどうだろう。。。少し微妙。。

 夕方は長谷寺のライトアップを拝観。が、通勤ラッシュの新宿駅を想起させるような人ごみでした。

(レポート:カズさん)



■不識庵精進料理

 精進料理については皆さんが丁寧に報告してくださって、あらためて分かったことがたくさんありました。止まるところ無しといった宗哲先生半生記の語りに引き込まれ、精進料理のことを伺いそびれてしまったのです。それでも、素材の持つ旨みを上手に引き出す薄味や皮も葉も全部食す工夫などから、野菜の生命を大切にしながら感謝して頂くということを感じ取ることができました。

 不識庵へは細い山道を登っていくのですが、お寺ではなく民家が見えてきて、道の右手に「流木地蔵」と書かれた木囲いがありました。中には流木に彫られたお地蔵様がいらっしゃいました。隣の大木の幹に直接「不識庵」と大きく墨書きしてあり、その奥が玄関です。どこかの家の茶の間にお邪魔したような食事会でした。静かな雑木林の中ですから、時おり鳶がピーヒョロと啼く声が聞こえてきて、こころ和むひと時を過ごしました。

 宗哲先生は私たち参加者一人ひとりの顔(相)を観て、その人についてのコメントをおっしゃって下さいました(だれも頼んだわけでもないのですが)。他人事ながら、なんだか皆さん当たっているような気が(私は)しました。他人事といいますのも、どういうわけか先生は私一人をスルー遊ばしました。オバサンは厚かましくて嵩張っていて、先生のお目に入りきらなかったのでしょうか。

 寒い日には、実だくさんの暖か汁物で身体を温めたいですね。明日あたり、大根の葉もたっぷり入れたけんちん汁不識庵風を作ってみましょう。

(レポート:ぴっぴさん)



■不識庵精進料理

 私は今回初めての参加でしたが、皆さんともするりと馴染めて、とても楽しいお食事会でした。

 精進料理は繊細な味の中にもそれぞれ主張のある品が並び、よかったと思います。ねいさん、朝からお料理の仕込みなど、お疲れ様でした^^ また、お寺&お料理の会の際には、是非参加してみたいです!

(レポート:えびさん)







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