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第29回 「伊勢神宮ツアー」散策会(05/11/26〜27)

 コース:11/26 伊勢神宮(外宮) → 月夜見宮 → 月読宮始め四宮 → 猿田彦神社 → 二見興玉神社
11/27 伊勢神宮(内宮) → おかげ横丁 → 神宮徴古館 → 斎宮跡見学(斎宮歴史博物館他)

 参加者:にゃんこさん(幹事)、大和人さん、みかんさん、ゆぱさん、ぴっころさん、ぴっころさんの母

■1日目

 ゆぱさんとは名古屋駅で合流し、他のメンバーとは伊勢市駅で合流。みんな集合したところで昼食へ。昼食は、伊勢うどんの老舗のひとつである山口屋へ行きました。

 伊勢うどんといえば、太くこしのない麺に黒いたれが特徴ですが、それにしても柔らかかった。今まで伊勢うどんの老舗の店には何件か行っているけれども一番柔らかい感じがしました。メンバーの意見を聞いていると、伊勢うどんはどうも意見が分かれるみたいです。

 その後、ガイドさんと合流し、外宮と月夜見宮(つきよみのみや)へ。ガイドさんの解説付きはやっぱりいいですね。何回もお参りしているのに知らないことばかりです。特に正殿には外受大神の和御魂(にぎみたま)が祀られていて、感謝をするところであって、お願いをするところではないというのは全く知りませんでした。お願い事は荒御魂(あらみたま)が祀ってある多賀宮(外宮内にある別宮)にするそうです。といってもほとんどの人が正殿にお願い事をしているのはなぜ? って気がします。伝言でもしているのでしょうか。

 その後、外宮から少し歩いて月夜見宮へ。この近辺は伊勢の中でも昔ながらの雰囲気が残っている地域のひとつです。野口みずきさんの出身小学校もあります。

 再び外宮に戻り、バスで内宮の別宮である月読宮(つきよみのみや)へ。私の記憶の中にもあんまり覚えがないのではじめてかも知れません。ちなみに外宮の別宮である月夜見宮と一緒の読みですし、同じ神様を祭っています。ここには月読宮始め四つの宮が祀ってあり、江原啓之氏の本にも掲載されています。

 その後、猿田彦神社を経由して、二見浦へ。二見浦は夫婦岩で有名なのでたくさんの観光客が来ていました。興玉神社をお参りして再び内宮方面へ戻り、宿である神宮会館へ行きました。

 神宮会館はおかげ横丁まで歩いて1分、内宮入り口まで5分くらいでいけます。そのうえ2食付で9000円(西館)くらいなので、なかなかおすすめです。

■2日目

 1番の目的? である早朝参拝は、朝6時30分に神宮会館の玄関ロビーに集合していきます。確かに人はあんまりいなかったけど、それでも朝早くから参る人はいるのだなと思いました。

 内宮というと正殿まですごく遠いイメージがありましたが、それは人が多くて時間がかるということがわかりました。意外や意外、結構早く正殿まで行けた気がします。この時期だからこそかも知れませんが、身が引き締まる思いがしました。

 その後宿に戻って朝食を食べて、おかげ横丁へ。赤福本店はこの中にあるのですが、休日ともなると観光客がいっぱい訪れます。まだ9時すぎでしたので店内はあまり人がいませんでした。そこで特等席? である五十鈴川沿いの席に座れました。このポジションに座るのは、私自身も小学生以来かも知れません。

 やっぱり本店で食べる赤福というのは違いますね。朝食を食べたばっかりで3個入り(お茶付きで280円)はきついかなと思いましたが、あっさり腹の中へ入っていきました。お腹がすいていたら、何個食べることやら・・・。駅で売られている赤福とは全く味が違う気がします。

 その後神宮徴古館へ。ここは神宮関係の品々が収蔵・展示されている博物館みたいなところです。ちょっと時間がなくて農業館にいけなかったのが残念です。

 その後斎宮跡へ。無料休憩所で斎王弁当を食べてガイドさんと合流。ここでのガイドさんは斎宮のことを一番よく知っているベテランの方で、たまにジョークも交えて楽しい方でした。斎宮は思っていたより大きくて、歴史があるのだなと思いました。まともに見ようと思うと半日から1日はかかりそうです。いつきのみや歴史体験館は行けませんでしたが、普段の日であれば十二単の試着ができます(要予約)。ちなみに斎宮とは天皇の代わりに神宮に仕えた女性である斎王が暮らした宮殿です。発見されたのが比較的新しく、半分くらいは住宅地になっているそうです。時間があればもう一度行きたいと思います。

 斎宮見学中にわか雨にあいましたが、それ以外は暖かく風もなかったので旅行には最適でした。

(レポート:にゃんこさん)



■1日目

 名古屋駅でにゃんこさんと合流し、JR伊勢市駅へ。皆さんと合流し昼食です。昼食は伊勢うどんでした。麺が柔らかいのが特徴だそうです。汁の色が濃いのですが、味は見た目とは違い割りとあっさりしていました。

 昼食後、外宮前でボランティアガイドさんとお会いし散策開始です。まず、手水舎で心身を清めます。一の鳥居、二の鳥居をくぐると、なぜか気持ちがすごく落ち着きました。大木がたくさんあるからかなぁ・・・。

 鳥居をくぐりぬけると右側に外宮神楽殿があります。無節、正目の檜造りだそうで、総工費は20億6千万円位だそうです。帰りに寄ったときに御朱印帳を購入し、早速御朱印をいただきました。

 御正殿に着き、ボランティアガイドさんから「こちらでは、願い事をしないで感謝をして下さい」という説明がありました。こちらには豊受大御神(とようけのおおみかみ)の和御魂(にぎみたま)がお祀りされているそうです。次に多賀宮(たかのみや)へ。こちらには豊受大御神の荒御魂(あらみたま)がお祀りされているので、願い事がある場合はお願いして下さいとの説明がありました。

 その後は風宮(かぜのみや)、土宮(つちのみや)を参拝し、北御門鳥居(きたみかどとりい)をくぐると御厩(皇室から牽進された神馬が飼育されている)があります。お馬さんがいたのですが、参道の反対の方を向いていました。

 外宮参拝の後は月夜見宮、月読宮、猿田彦神社、佐瑠女神社を参拝し、二見浦へ移動。二見興玉神社、竜宮社を参拝し、夫婦岩を見学しました。沢山の神社を参拝したので、一日で6つも御朱印をいただきました。

 バスで戻った後、おかげ横丁を通り宿泊先の神宮会館へ。お風呂に入り、夕食を頂き、部屋のテレビで前回(平成5年)の式年遷宮のビデオ(1階のロビーにも売っています)が流れていたので、ビール片手に観ていました。その間、にゃんこさんと大和人さんは二度目のお風呂に・・・。

 神宮式年遷宮は20年に1度の大祭で、御正殿をはじめ御垣内(みかきうち)のお建物すべてを新造し、さらに神々の御装束(おんしょうぞく)や神宝(しんぽう)を新調して、神儀(ご神体)を新宮へお遷し申し上げる、神宮で最も重要なお祭りだそうです。遷宮の本来の目的は、神々が若返り、日本という国が若返り、さらには日本国民の息吹を後世に伝えていくのが、遷宮に込められた願いだそうです。

 持統天皇4年(690)に第1回の式年遷宮が行われ、その頃当時の建築技術の粋を集めた奈良の法隆寺は、すでに完成しています。にもかかわらず神宮は進んだ建築技術に頼らず、弥生時代の穀物倉庫に起源を持つという唯一神明造りを選んだそうです。以降、戦国時代に中断するものの、1300年にわたって続いているそうです。

■2日目

 6時半に神宮会館のロビーに集合し、神宮会館職員の方による内宮早朝参拝に出発です。他にも神宮会館に宿泊された沢山の参拝者がいらっしゃいました。

 宇治橋を渡り参道を歩いていると、後ろから白い衣装をきた人達が2列に並んで歩いてきました。全国から神職の方々が研修に来てると教えてくれました。何と、初日は寒い中、五十鈴川で禊をしたそうです。手水舎に着き、神宮会館職員の方から「参拝する時に手を洗い口をすすぐのは、川や海で禊をし、心身を清めていた行動を簡略化したもの」と説明がありました。

 一の鳥居、二の鳥居をくぐりぬけ御正宮へ。ここでも、こちらでは願い事をしないで感謝をして下さいとの説明がありました。こちらには天照大神(あまてらすおおみかみ)の和御魂がお祀りされているそうです。

 次に天照大神の荒御魂がお祀りされている荒祭宮(あらまつりのみや)を参拝しました。帰りに内宮神楽殿で御朱印を頂き、宇治橋へ。触れるといいことがあるかもしれないという文字を触れ神宮会館へ。

 朝食を頂き、おかげ横丁へ。おかげ横丁は伊勢が最も賑わった江戸後期から明治初期の風情をテーマにしているそうです。その後、神宮徴古館へ。紅葉がとてもきれいでした。その後、電車で斎宮へ。古代米の入った斎王弁当をいただき、ボランティアガイドさんと共に、10分の1模型、斎王の森、斎宮歴史博物館を散策。内容盛り沢山な2日間でした。

(レポート:ゆぱさん)



■外宮 豊受大神宮

 最初にガイドさんと待ち合わせの上、外宮へ。普通外宮、内宮と廻るので、皇室の方も必ず両方を廻られるとのこと。順序はどうして決まっているのか? 2つ説があり、

・外宮のご祭神は天照大神の食事を司る豊受大御神をお祭りしているとのこと。内宮創建から500年後に山田の原にお迎えされたとのこと。それに敬意を称して最初に御参りする。
・もう一説は参詣するのに外宮が最初の通り道にあったからとのこと。

 私は今まで内宮しか行ってませんでした。はじめて外宮にいきましたが、内宮とは少し雰囲気が違いよかったです。ガイドさんから内宮、外宮の違いとかの説明を聞きました。

 後、多賀宮へ。豊受大神の荒御霊をおまつりするとのこと。かなり石段を登っていきます。おまいりした後、あとで下に戻ってくると、下に多賀宮遥拝所がありました。上まで登れない人のために下でおまいりできるように場所をつくっているとのこと(なるほど合理的やなぁ! と思いました)。

■二見置玉神社

 有名な夫婦岩のあるところです。注連縄は海水にかかるので年に何度か換えるとのこと。朝日が岩の間から昇るのは春ごろ? とのこと。ちなみにここは恋人同士でいくと別れるといううわさ? があります。

■神宮会館

 おかげ横丁からすぐの場所にあり、とても便利! です。なかもホテルのようでなかなかおすすめです。そして朝から今度のツアーのメインである内宮早朝参拝へ。

■内宮

 皇大神宮には皇室のご祖神の天照大神をおまつりされています。宇治橋をわたっていくと、やはりここからは神様のすむ領域かなと思うほど清清しい気持ちになりました。御正宮、荒祭宮、風日祈宮へ。神宮会館の職員の方が説明、案内してくれました。早朝で人も少なく、ゆっくりおまいりできました。

 その後、おかげ横丁へ。年末宝くじ(ご利益があるかも)を買ったり、もちろん赤福で赤福ぜんざいを食べたり、お買い物も楽しかったです。

■神宮徴古館

 ここではいろいろな神宮の宝物が収められていました。神様の使う足袋、櫛、衣装とかをみていると、神様に大変親しみがわいてきます。この建物の設計は京都博物館、鹿鳴館の建築で有名な片山東熊だそうです。なかなか重厚感のある建物で写真クラブ? の方が撮影会をしていました。

■斎宮の森、斎宮歴史博物館

 ガイドさんとともに斎宮の森を散策。ガイドさんは歴史が好きでガイド歴も長いとのこと。縮小した建物の模型もあり、全体像が分かるようになっていました。今では、かっての斎宮跡の多くが近鉄線や人家の下になっているとのこと。これからもまたすこしづつ新たな発見があるかもしれません。

 斎宮歴史博物館では歴代斎宮のことや、斎宮が都から伊勢に郡行したときの様子などが展示されていました。斎宮で有名なのは、実質的な初代といわれる天武天皇の皇女、大伯皇女、伊勢物語にでてくる括子内親王がいます。

(レポート:みかんさん)



■ハード面

 東京方面からは、東京からは新幹線で名古屋まで1h30。名古屋から2両編成のJR快速みえにて伊勢市駅まで1h30。余裕を持っておよそ3時間半見るといいと思います。大宮駅、池袋駅からも深夜高速バスが出ているみたいです。三重交通かな? 往復で¥14000ぐらいでお得です。体力のある方はどうぞ。

 伊勢市駅から外宮を見学します。順番としては、外宮から内宮の順番でお参りするそうです。宿泊施設は宿坊ではないそうですが、「神宮会館」という本来は伊勢神宮崇敬会という神宮の信徒用の宿舎(でも一般の人も気軽に宿泊できる)に宿泊しました。

 ホテルのようにきれいで、落ち着いた良い施設でした。おみやげ物屋も充実しています。浴場も広くて清潔。食事もこれで一泊二食付き¥9100?? と驚きの品揃え。そして上品。盛り付け用のお皿や入れ物も凝っています。味も良いです。朝食もおなかが一杯になるほどの量でした。なによりもそこで働いているスタッフの方々が非常に感じが良く、社員教育が行き届いている印象を受けました。

 大阪から参加のみかんさんと、私の母と、私の3人で一室。和室でした。広くて快適でした。室内のテレビでは神宮チャンネルのようなものがあり、式年遷宮のビデオや神宮の行事説明などを見ることが出来ます。窓からは伊勢の景色がどどーんと見渡せます。美しい眺めです。朝もやにかすむ伊勢の町並み・・・空気が違います。

 私たちの泊まった部屋は古い建物のほうだったためか、エアコンがなかなかすぐに温まらず、部屋が暖まるまでに少し時間がかかりました。まだ11月だったのでよかったのですが、真冬はきついかもしれないです。もし旧館にお泊りになるようでしたら、神宮会館側に言った方が良いと思います。尚、新館はホテル並みの豪華さです。

■ソフト面

 まずは伊勢うどん。好みが別れましたが、私は好きなタイプのうどんでした。濃い面つゆにふわふわの面がからまって、おいしかったです。

 外宮参拝ではガイドの方がいるといないとでは大分違うと思います。丁寧な説明で、こちらの質問にも答えていただけます。

 まず外宮は豊受大神宮といって、内宮の天照大御神のお食事をつかさどる神さまだそうです。御利益は衣食住、産業の守り神だそうです。ご挨拶や日ごろの感謝は「和御魂」で、お願い事は「荒御魂」でします。内宮、外宮ともに荒御魂、和御魂がありますので、つまり・・・

 まず外宮にて「挨拶して」「お願いする」次に、内宮にて「挨拶して」「お願いする」。というように、合計4回お参りすることになります。これでご利益バッチリです。事前に神宮の社務所で申し込みをすると、本殿の中に入ってお参りが出来るそうです。このときは礼儀として正装で臨むのだそうです。是非次回は和服の訪問着で訪れたいと思います。

 建物の説明も受け、千木とかつお木についても学びました。カットされている向きとか、本数とか、違うんですね。勉強になりました。

 伊勢神宮内は、空気が違いました。木々の良い香りがし、水は澄み、まさに聖域〜♪ な感じがしました。

 道案内の神、猿田彦とその妻アマノウズメの神社にも行きました。日本神話にはなくてはならないキャラクターたちです。ちなみに神宮会館のフロントには、天照大神が天岩戸に隠れてしまった時に、ナイスバディなウズメちゃんが過激なセクシーダンスを披露して神々のパーティーを盛り上げた、というシーンがあるのですが、そのときの様子を描いた衝立(ついたて)が置いてあります。なんとおおらかな神宮会館・・・

 猿田彦とアマノウズメの出会いのシーン(天孫降臨)も微笑ましいのですが、ここでは割愛します。ま、ラブラブな二人なんですね。因みにここは縁結びのご利益があるそうですので、ぜひぜひ〜〜。

 月夜見宮、月読宮始め四宮は天照の弟神と、その姉弟の両親(イザナギイザナミ)を祭っているそうです。

 それから今回、興味深かったのが斎宮です。天皇の繁栄祈願をするために、伊勢神宮の祭祀に奉仕するため、天皇家の未婚の姫を斎宮にして、都から伊勢へ下り、巫女のような生活をします。ここは聖域なので男子禁制です。

 斎宮を扱った有名な作品としては、源氏物語の六条御息所の娘秋好中宮、伊勢物語の在原業平がラブレターを出していたという括子(やすこ)内親王など。あと、みかんさんが教えてくれた、持統天皇物語「天上の虹」にでてくる大海人皇子(天武天皇)の子、大伯皇女が斎宮として伊勢に行っています。

 ここで頂いた斎宮弁当も、立派なお弁当で具沢山。これで¥1000とは驚きです。遠く1000年以上もの昔に思いを馳せながら頂きました。

(レポート:ぴっころさん)



■関連リンク

神宮会館






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