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第15回 「ボランティアガイド付きでお伊勢参り」散策会(05/07/03)

 コース:伊勢神宮(外宮〜猿田彦神社〜内宮)
 参加者:カズさん(幹事)、ちずさん、りっかさん

伊勢 ■外宮編

 私は修学旅行以来のお伊勢さんでしたが、神宮の記憶はぜんぜん残っておらず・・・。早起きして見た「夫婦岩」は覚えていたけど、かろうじてそれぐらいしか記憶がナイ。でも、バスガイドさんに教えてもらった「お伊勢さんの名物の歌」とその他2曲を覚えているのは、何故!?

 伊勢散策開始前から、ドジな私はお約束の様にやらかしてしまいました。伊勢市駅で浴衣姿の「伊勢なでしこ娘」(伊勢キャンペーンガール?)さんに、迷子になりそうなところを助けてもらいました(汗)。近鉄電車の改札を出て、待ち合わせのJRを捜そうとすると??? ない??? きょろきょろしていると「伊勢なでしこ娘」が「どうかされましたか〜」と、下駄の音も高らかに心配して走ってきてくれました。「JRの駅はどっちでしょう〜」「ここです」伊勢市駅は、JRと近鉄の改札が一緒なのでした。

 そして無事カズさん、りっかさんと合流でき、今回依頼したボランティアガイド・Yさんと外宮前でお会いし、散策開始。お伊勢参りは外宮から内宮へ参拝するのが正式ルートだそう。もちろん、外宮から参拝します(が、内宮だけ参拝する人が多いので、外宮はそんなに観光客の姿は多くありませんでした)。

 外宮の正式名称は「豊受大神宮」(内宮の天照大神のお食事の神様) 昔は今の外宮敷地のかなり内側まで民家があり、何度も火事があったとのことで、その名も火除橋(ひよけばし)を渡り、手水舎(てみずしゃ)で手を清めます。ここでYさんの「右手に柄杓を持ち、左手・右手と順に清めてから、左手に水を受けて口をすすぎ、左手を最後に清めます」とのご指導。ぎこちなく、ご指示に従います。

 さて、外宮の御正殿(ごしょうでん)にたどり着くまでに、一の鳥居、二の鳥居と二つの鳥居があるのですが、一の鳥居の前に立つと、背後に広がる外宮の森が、ここが「特別な聖域」であることを感じさせます。この日は雨が降っていることで、いっそう神秘性を増していました。

 歩を進めて御正殿の前にたどり着き、ここでもガイドYさんから「二拝二拍手一拝」のご指導を受けつつ参拝。左側の建物で「外宮で一番えらい神職の方」(Yさん談)が、古式ゆかしい装束でお仕えしておられます。ここは見逃さないでくださいね!(実は見た瞬間ものすごくびっくりしました! 微動だにせず座っておられて、お人形の様に見えたものですから・・・)

 4重もの壁に囲まれた御正殿はかろうじて屋根が見えるだけですが、神明造の千木が緊張感をもって空に向かっている様は厳かでした。そして現在の御正殿の左手に、8年後の式年遷宮で社殿が建てられる場所が広々と広がっています。古殿地とよばれるその場所には、御正殿の中心となるところに小さな宮が建っています。「心の御柱(しんのみはしら)」とよばれる柱を床下に埋めるそうです。今、4重もの壁で囲まれている御正殿の内部を見ているようで、ちょっとドキドキしました。

 御正殿を参拝したあとは外宮内の別宮(多賀宮など)を順に参拝し、最後に御厩(みうまや)へ。天皇陛下からの御下賜の馬が・・・いらっしゃいませんでした。残念。

 みんなに見られてストレスが溜まってしまう(Yさん談)ので、別場所でお休み中とのコト。確かに、道から御厩が近すぎ。

 こうして外宮参拝は終了いたしました。バスに乗って猿田彦神社まで移動・参拝し、大注目のお昼ごはんへ〜。Yさんのチョイスは・・・「てこね寿司」のすし久。

 「てこね寿司」は、寿司桶にごはんをいれ、その上にマグロのズケがのっています。カズさんはお金持ちコースの竹を、私とりっかさんは庶民コース梅を選択。ボリュームたっぷりで、最後はマグロをクチへ押し込みました^^;

 おなかもいっぱいになり、おかげ横丁で「日本酒の立ち飲み」に心魅かれるりっかさんの手を引き(ウソ)、いざ内宮へ。

■内宮編

 内宮はおみやげやさんも多く、観光客がワンサカいらっしゃいます。外宮の静けさとはちょっと違う感じ、と思ったのは内宮に入る手前まで。入口である宇治橋を渡り、五十鈴川を橋の上から見た瞬間に、外宮で感じた「厳かさ」をまたもや感じました。雨の五十鈴川は本当に厳かな雰囲気で、 西行法師の感じた「かたじけなさ」に思いをはせました。

 宇治橋の外側の鳥居は外宮の、宇治橋を渡った内側の鳥居は内宮の、御正殿の柱を使っているそうで、、前回の20年のお勤めを果たした柱はここでまた20年使用されるそうです。宇治橋を渡る前にYさんが「この宇治橋の3枚目に立つとお金持ちになれるといわれています」

 さっそく喜んで立つ私とカズさん。すかさずりっかさんに叱責される。すいません、煩悩まみれで。

 一の鳥居をくぐり、五十鈴川の御手洗場へ。伊勢の紹介の際には、宇治橋とともに必ず写真付で紹介される場所です。美しい流れと厳かな空気の中、なぜか、「弥次さん喜多さん」が神宮ではさすがに神妙にお参りした話を思い出しました。そしてガイドのYさんも「昔の御師かくありなん」という陽気なおじさんです。いや80歳なら、もうおじいさんなんですが(御師(おんし)は伊勢参りの一切をお膳立てしてくれた、ツアーコンダクター&宿屋のような存在です)。とにかく元気! 6時間のあいだ、雨の中歩いてしゃべって元気溌剌! これもお伊勢さん効果なのでしょうか。

 そして五十鈴川の神さま、滝祭神(たきまつりのかみ)の宮へ。もともとの土着の神様も一緒にお祭りしていくのが、日本らしいところです。

 さて、これからいよいよ内宮へ参拝します。こちらも4重に囲まれた壁の中に、唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)の御正殿がかすかに見えます。私たちが参拝している場所から、ひとつ壁を中に入ったところから参拝する人の姿が、白い幕越しに見えていました。Yさんによると1000円奉納すれば、中に入って参拝できるらしいです。いつか、えらくなったら〜、です(なるのか?!笑)

 内宮も左手に古殿地または新御敷地とよばれる、次回の式年遷宮のための場所が広々とひろがっています。690年に始まった式年遷宮は、戦国時代の中断がありつつも、次回・平成25年で62回目だそうです。1300年も続けば回数はあやふやになると思うのですが、「62回目」と数えられるというのがすごい。

 御正殿を参拝したあとは順に別宮をお参りするのですが、途中、樹齢800年レベルの大木があちらこちらにあり、りっかさんと大木に手を添えて、パワーをいただきました。そしてやはり御厩には馬はいなかった・・・残念。(しつこい)

 そして内宮の参拝を終えた私たちはガイドのYさんとお別れし、おかげ横丁の「赤福本店」でひとやすみ(カズさんのあんこ事件は、ご本人が語っておられるので省略)。帰りの私のキップ事件も、カズさんがしっかりレポートしてくださいましたので省略。まぁ、スタートとゴールでドジっぷりを発揮し、私らしく「お伊勢参り」が出来たと、そう思っておきまする。お伊勢さんに参拝に来たのに、元気をいただいて帰ってきた。そんな素敵な伊勢散策となりました。

(レポート:ちずさん)



■お伊勢参り

 ガイドのYさんが最初に仰られてたとおり、この季節の(雨の)神宮は独特の雰囲気で、本当に素晴らしかったです。靄のかかった五十鈴川も何か神秘的な雰囲気でしたし、何よりも私が驚いたのは、巨木の多さでした。樹齢800年級の大木がゴロゴロ植わっていました。

 Yさんもご年齢を感じさせない程お元気で、私達の方が参ってしまいました。「自然好き」との事で、巨木好きな私は屋久島話で個人的に盛り上がってしまいました。。。昨日も神々や木々にパワーを頂けたかな。

 ちずさんの仰る通り、確かにおかげ横丁の「日本酒立ち飲み屋」に心惹かれました^^; おかげ横丁へは去年に来ており、その時に寄ってたんです。アテのお塩を舐めつつ日本酒1合位を頂きます。日本酒は弱い私は、当時昼間っからフラフラでした。

 外宮でも内宮でも、Yさんは「霊感があれば何かが聞こえるらしい…」とか、上部の空気の温度が違う「三つ石」など、神秘的な霊堂という感じでしたが、鈍感な私には霊験も温度も何もわかりませんでした。

 しかし、確かに存在する大木等の自然の偉大さや、悠久の時間に渡る信仰の深さを実感する事ができました。自分はその時間・空間の一端でしかない事を感じました。

(レポート:りっかさん)



■外宮

 今回のお伊勢参りは雨の中の散策でした。JR伊勢市駅でちずさんとりっかさんと合流し、伊勢なでしこ娘から歓迎を受けました。大学のときに伊勢に来たことはあったのですが、そのときの風景とかを思い出すこともできず、新鮮な気持ちではるばる伊勢へとやってきました。

 前回の吉野に引き続き、今回の伊勢でもボランティアガイドさんを依頼しました。今回ガイドしていただいたのはYさんと言う方で、なんと数え年で80歳。かなりの高齢であるにもかかわらず、月に何回もガイドをしておられるのだとか。伊勢のガイドのみならず、各種メディアや雑誌にも出ておられるそうで、とてもパワフルなガイドさんでした。

 お伊勢ツアーは外宮→猿田彦神社→昼食→内宮の順で散策しました。

 最初の外宮は伊勢市観光協会のすぐ前にあります。外宮に入ると、予想に反して参拝者が少ないことに気づきました。雨が降っているせいかとも思いましたが、外宮よりも内宮に参拝する人が多いそうです。

 正式な参拝順は外宮→内宮の順だそうです。外宮は正式には豊受大神宮と言い、天照大神のお食事をつかさどる神の豊受大神をまつっているところです。衣食住をはじめ、あらゆる産業の守り神だそうです。

 まず最初に受けた説明は、神社は宗教法人だということ。伊勢神宮は宮内庁が関係したりするのかなと思っていましたが、実際はそんなことはないそうです。戦後のGHQの指示により、このようになったのだとか。

 表参道をとおり、表参道火除橋を通ったあとに、手水舎で身を清めます。Yさんの説明で印象に残ったことのひとつに、「禊ぎ」や「祓い」という言葉がたくさん出てきたことです。とにかく、神宮では「禊ぎ」や「祓い」がとても大切であると言うことを強調していました。また、「穢れ」を大変忌み嫌うそうです。

 一の鳥居、二の鳥居をくぐり、神楽殿で外宮の御朱印をいただきます。出雲大社もそうでしたが、伊勢神宮の朱印も日付だけしか書きません。これはなぜなんでしょうね・・・。猿田彦神社も、内宮の御朱印も同じような感じでした。

 また、鳥居をくぐるときには真ん中を通ってはいけないそうです。鳥居の真ん中は神様が通るそうなので、我々は鳥居の端を通らなければいけないそうです。

 外宮の中心にある御正殿は唯一神明造の茅葺屋根で作られており、ここは一切の写真撮影が厳禁です。外宮で一番偉い人が、ここで見張り? みたいなことをしていました。これもなぞが残るところです。

 それと三ツ石ですが、この石の上に手をかざすと、暖かさを感じることができるそうです。ためしに手をかざしてみると、確かに石から出る熱を感じることができました。石があるところとないところで、温度がぜんぜん違います。違いがわかる人は霊感が強いですよ、とおっしゃっていましたが、果たしてそうなのでしょうか。少し神秘的な体験でした。

 その後は風の宮、土宮、多賀宮を参拝し、北御門鳥居をくぐって外宮を後にしました。途中、御厩があって天皇から献上された馬がいるらしいのですが、ストレスのため馬小屋に馬はおりませんでした。我々一般庶民は馬を献上することはできないので、代わりに絵馬を奉納するそうなのですね。

■猿田彦神社〜おかげ横丁

 外宮参拝のあと、バスに乗って猿田彦神社に向かいました。猿田彦神社は無理を言ってコースに入れていただいたところです。

 この猿田彦神社、実は2箇所あり(あと1箇所はどこか忘れました)、どちらが本家かという争いをしたことがあるそうです。Yさんによると、どうももうひとつの猿田彦神社のほうが本家みたいだそうです。それは系図などをみて考えたのだそうですが、Yさんがわからないことがあると、伊勢の皇學館大學の教授に教えてもらっているそうです。

 猿田彦神社からおかげ横丁へ歩いたのですが、このあたりから明らかに観光客の数が増えました。外宮はあんなに少なかったのに・・・。昼食ですが、Yさんご推薦のお店でとお願いしたところ、伊勢名物のてこね寿司のお店、すし久でした。このてこね寿司、簡単に言うとマグロ丼みたいなもの。せっかくだから竹コースを頼みましたが(お金持ちコースではない)、竹コースにはそうめんがついていました。

 しかし、このそうめんのありえないコラボレーションに愕然とします。なぜ、そうめんの中にしいたけが??? せっかくのそうめんが台無しです。ちなみに、先日は熊野本宮近くで山菜そばをいただいたのですが、こちらの山菜そばにもしいたけがでかでかと乗っていました。二日連続、昼食で奴を見ることになろうとは…。(注:カズさんは、キノコが苦手です)

 しかしながら、てこね寿司は大変おいしくいただきました。ただ、見た目に比べて量が多かったです。

 昼食後のおかげ横丁では、2件事件が発生しました。
  • 1件目…りっかさんの立ち飲み事件
  • 2件目…ちずさんのねこ事件
 詳しく書くと起こられそうなので割愛しますが、話題には困りませんね。

■内宮

 内宮は皇大神宮と言い、皇室のご祖神の天照大神をおまつりする、わが国でもっとも尊いお宮です。神宮は現世をお参りするところであり、熊野では来世をお参りすることをガイドさんから聞きました。だから、本当はどちらもおまいりしたほうがいいのだとか。

 内宮はまず宇治橋鳥居をくぐり、宇治橋をわたります。この橋の3枚目を踏むと、お金持ちになれるのだとか。橋を踏んだ帰りに、宝くじを買うといいそうです。

 内宮を入るとまず神苑があり、ここには大正天皇御手植松や、君が代にあるさざれ石があります。その昔は、この神苑付近にまで民家があったそうです。神宮はたびたび火災に見舞われたのですが、その火を食い止めるためにできたのが火除橋。

 内宮の一の鳥居をくぐると、そこには五十鈴川御手洗があります。ここでまず、身を清めます。五十鈴川御手洗からみる五十鈴川は、雨で霧がかっていたこともあり、ある種神秘的なムードを醸し出していました。

 二の鳥居をくぐり、先に風日祈宮を参拝したあとに、御正宮にたどり着きました。ここも外宮と同じく唯一神明造ですが、外宮と内宮では若干の違いがあります。この御正宮の隣には式年遷宮の土地がありました。

 その後は踏まぬ石を踏まないように気をつけたり、荒祭宮で熱心にお参りしたり、子安神社はまだ関係ないなぁ〜と思ったり。雨が降らなければいいなぁと当初は思っていましたが、今振り返ってみると雨でよかったのかも、と思っています。雨の中の神宮は、なかなか趣があってよかったですよ。

 今回の散策が無事終わったと言うことで、ガイドのYさんにお礼を言ってお別れ。その後、赤福本店で赤福をいただきました。赤福以外にも何か品物があるだろうと思っていましたが、お品書きは赤福のみ・・・。

 3個セットなのですが、ありえない量のあんこにしばし閉口。食べれないことはないのですが、三光院のときと同様においしさがまったくわかりませんでした(注:カズさんはあんこも苦手です)。

 赤福ではちずさんとりっかさんとおしゃべりをしてすごしましたが、関西支部長のちずさんから、りっかさんが関西支部修行班長に任命されておりました。 関西支部長も何か企画を立てようかなとおっしゃられておりましたよ。

 帰りは宇治山田駅までタクシー。このタクシーの運転手、かなりのおしゃべり好きで、とにかく伊勢の自慢の連続。もういいよ、と言うくらい一気にまくし立てられました。とにかく、今回のお伊勢参りツアーも無事に終了しました。…無事に終了するはずでした。

 帰りの近鉄改札でちずさんが「切符がない」というアクシデント。探しても探しても見つからない。何気なく私が「ポケットの中は?」と尋ねると、あっさり見つかりました…。

(レポート:カズさん)







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