|
第10回 「円覚寺お施餓鬼」散策会(05/05/15)コース:円覚寺(精進料理・舎利殿拝観・お施餓鬼)〜山里(喫茶店)参加者:ニョウォンさん(幹事)、和応さん、かずさん、ほーりー、遑さん、小夏さん、よんさん、ひとみしりさん、Sueさん、桜子さん ■ぼたもち寺トライアル 鎌倉にある、見開き2ページを使用して俳句形式の御朱印をいただける大変珍しいお寺。円覚寺の集合場所が11:30だったため、午前中にぼたもち寺に行ってまいりました。 鎌倉駅から徒歩10分ほどの場所に、ぼたもち寺はあります。駅で降りる多くの観光客が鶴岡八幡宮へと向かうのを横目に、ぼたもち寺へと向かいました。わくぼんさんの情報では、ここの御朱印をいただくのはたいそう難しいとのこと。果たして1回目で御朱印がいただけるのか? 否か? 結果…「本日御朱印お休み」のお知らせが置いてありました…。あ”〜 大変残念でしたが、時間も迫っていることもありJRで北鎌倉へと向かいました。 ■円覚寺到着 円覚寺に着いて、かなりの人の多さにびっくり。京都の清水寺、金閣銀閣レベルの行列ができていました。これまでには3回ほど円覚寺を訪れたことがあったのですが、ここまで人が多いのは初めて。本日初参加だし、方丈で無事に会えるのかどうか不安いっぱいでした。 ■方丈にて 方丈の門の入り口に受付があり、ここでお施餓鬼に来た旨を伝えました。なにやら記帳すべきものがあったのですが、T様(今回案内して下さった方)を訪ねて参ったのですがと伝えると、何もせずにスルーパス。方丈の入り口で「T様と待ち合わせしているのですが…」と聞いてみるが、「まだ来てないよ」との返答。ほかの散策会のメンバーの顔もわからないため、一抹の不安を感じました。5〜10分ほどすると、和応さんを皮切りに続々と集合。こんなに時間を長く感じたのは久しぶりでした。 しかし、集合時間になってもどうも人数が足りない。その理由はちゃんとありまして、詳しくは別の方のレポートを参照してくださいね。 精進料理の準備ができるまで書院でしばし待機。ここでTさんに精進料理のいただき方を教わりました。お茶のいただき方、たくあんを音を立てずに食すること、あまり声を出してはいけないことなど。なにやら難しそうでしたので、隣の人を真似るという意思決定が私の脳の中でスピード決定されました。 その後、方丈に移動していよいよ精進料理をいただきます。朱色鮮やかな器に丁寧に盛り付けられた精進料理をお坊さんが運んでくると、自然にお辞儀をしてしまうものですね。しかし、一転して奈落の底に突き落とされる事態が発生しました。 お吸い物の中に巨大なしいたけが! ご飯はきのこご飯! きのこが超ウルトラスーパー苦手な私にとって、これはかなり参りました。普通のレストランなどでは全神経を箸先に集中させ、ごみの分別よりもはるかに精微にきのこを分別するのですが、さすがに精進料理でそんなことができるはずもなく。これも修行のひとつなのか、と自分に言い聞かせることにいたしました。 結局、ひじきや人参など味が強いものと一緒にいただきました。かなり変な箸さばきをしていたと思いますが、幸いにも隣のお二人に気づかれることもなく、ほっとしております。でも、精進料理自体はおいしくいただきましたよ。 ■舎利殿 食後に、普段は中に入ることができない舎利殿を見学しました。住職さんの面白おかしい説明も聞くことができました。 ■法要 説法に続いて、お施餓鬼法要。後ろのほうに座っていたため、あまりよく見えませんでした。なにやら怖い坊さんとかがいたらしいのですが、ここは別の方のレポートにお任せいたします(本日のメインなのに、短いレポートですみません)。 法要の後に竹細工を一人ひとつずついただきました。言葉で説明するのは難しいので、集合写真を見てくださいね。ちなみに、我が家の玄関に飾りました。 ■山里 本日すべての行事が終わった後、明月院近くの山里という情緒ある喫茶店に入りました。ここで改めて自己紹介。ちゃっかりと吉野金峯山寺蔵王堂ツアーをアピールしたところ、和応さんの心を動かすことに成功! ほかの皆様の参加もお待ち申し上げております_(..)_ ■姉さん事件です 私を含め、横浜駅で3人が下車しました。改札を出る前、仮名Xさんが法要後にいただいた竹細工を落とし、通りがかった男性がそれを拾い、手渡すときに怪訝な顔をされておりました。何だこれは? という困惑した顔つきで、Xさんに渡すときの表情が脳裏に焼きついてしまいました。 (レポート:かずさん) ■お施餓鬼 なんだか団体が多かったです。子どもからお年寄りまで。お寺の入口で「お施餓鬼に来たんですが」と言ってみたら「案内状ある? ないの? まぁいいや」と、ややぶっきらぼうではありましたが(笑) 200円はナシで中に入れました。わーい。 早く着いてしまったのでお寺をウロウロ。1人で歩いている人を見ては「宿坊散策会の人かなぁ」なんて思いながら。方丈では、入口にいた和応さんとかずさんと合流できて一安心。 精進料理、美味しくいただきました♪ かずさん、きのこ嫌いだったんですね。隣でしたけど全く気付きませんでしたよ(笑) 正座に弱く、いざ立ち上がろうとした時に一番ジンジンきてて難儀しました〜(>_<; 建物好きとしては舎利殿見学がとても嬉しかったです。ナミナミした欄間が素敵。海老反りも。お坊さんのお話もユーモアがあって楽しめました☆ お施餓鬼法要では、混雑していたため前方と後方に席が別れました。私は後方組でしたのでお坊さんはほとんど見えませんでしたが、前方組ではなにやら面白いやりとりを目撃したようなので(笑) 見てみたかったです。 みなさんとは仏像や笙や滝行や断食(笑)や色んなお寺などのお話ができて、とても楽しかったし勉強にもなりました。 (レポート:Sueさん) ■お施餓鬼 精進料理を頂く前に、本日案内してくださったTさんから食事の仕方を教わりました。内容は簡単な禅宗の作法で、お茶の受け方やおかわりの仕方・断り方、たくあんを使った椀の洗い方。食事中は音を立てないことなど。実際の食事の場では檀家の方達が和気あいあいと食事している感じで、細かな作法を問われることはありませんでしたが、何となく見よう見まねで実践してみると、精進料理を頂いているなっていう気がしてきました。 献立はキノコの炊き込みご飯、けんちん汁、胡麻豆腐、ひじき、インゲンの胡麻和え、飛竜頭、たくあんで、私には(かずさんが苦労していた)キノコご飯が特においしかったです。 続いて普段は正月三が日しか拝観できない、国宝舎利殿の拝観です。こちらは禅宗様式の代表とも言える建物だけあって、反り上がった屋根、弓欄間、花頭窓、先端が丸みを帯びた柱など、至る所にその特徴が確認できました。それに解説してくださったお坊さんの話も面白くてためになります。弓欄間を内側から見ると外の風景がゆらゆらと揺れて、まるで燃えているみたいに見えることから火炎欄間とも呼ばれているとか、花頭窓の下側が垂直に降りているのは最古の様式であるなど、今まで知らなかったようなこともいろいろ教わりました。 舎利殿の歴史も太平寺(鎌倉尼五山の一つ)の尼さんが結婚してお寺から逃げてしまったので、廃寺になり移築されたとか。 さらに楽しみだったのは、東村山の正福寺地蔵堂とどのくらい似ているか。二つの建物はそっくりだと聞いていましたが、本当に同じ形でした。帰ってから写真で比べてみると、地蔵堂は裳階(もこし)が銅板葺きでしたが、舎利殿は柿葺ですね。そのくらいです。 そしてお施餓鬼。何となく飢えた人達に食事を施す儀式というイメージはありましたが、遑さんと話していると、うーむ。何も知らないことに気づきました。なので調べてみると、お釈迦さまの十大弟子の阿難(あなん)尊者が、食物を無限に増やす呪文で餓鬼達に施したエピソードに由来しているとのことです。お施餓鬼の最中にお供えのご飯に水をかけたりもしましたが、きっとそういった場面を現しているのかもしれませんね。 最後はみんなでお茶会。一人ずつ自己紹介して、あとはもういろんなお寺やら断食やら、お坊さんと神主さんとどっちが人気かやらで大盛り上がりでした。毎度のことですが、話題が共通しているので、本当に話があっちこっちに飛んで楽しいですね。 (レポート:ほーりー) ■お施餓鬼 昨日の行事は正式には「講中斎」というそうです。僧堂の雲水さんたちが托鉢に行っている、横須賀・三浦エリアの人たちを招待するもので、日頃のお布施や日供に対してのお礼ということです。今回は、ニョウォンが坐禅会に参加しているということで、呼んでいただきました。 ニョウォンは、6:30に暁天坐禅が終わってから、集合の11:30まで5時間待っておりました。その間、今回案内してくださったTさんと、黄梅院の作務(掃除)をしたり、円覚寺の周りの山を歩いたりしてました。11:30には、2人を除いて(笑)みんな集まりました。精進料理も美味しかったし、舎利殿もガイドつきで案内してもらえました。修行場も見せてもらいました。僧堂の過酷な生活がしのばれます。。。雲水に割り当てられた個人スペースはたったの一畳で、仕切りもない。プライバシーゼロ。よくこんな生活できるなぁと驚きました。 その後は南嶺老師の法話とお施餓鬼法要。ニョウォンの大好きな観音経が始まったので、断片的に覚えているところを一緒に唱えてました。。。最後には5色のこいのぼり? をもらって記念撮影。終わってからは、Tさんを含めて11人でお茶タイム、明月院前の山里にて。ここでも相変わらず小夏さんのボーズフェチぶりが炸裂。Tさんに「お坊さん紹介してくださ〜い!!!」と強烈アピール・・・。 いやぁ、この散策会メンバーには、神職フェチさんとかもいて、おもしろいですねえ。桜子さんのご朱印帳コレクションの豊富さにも脱帽です。やっぱり、こういう時間というのは楽しいもんですね。 (レポート:ニョウォンさん) ■お施餓鬼 受付の方に促されるがまま中に入り、「はい、詰めて座ってください〜」という声に座ってしまい、あれよあれよという間にお膳が目の前に・・・。一体皆はどこにいるの?! と焦りまくり(汗) でもそこに、心強い味方、発見! なんと隣には初対面の「小夏さん」が座っていたではありませんか! 本当に初対面だったのに、なぜか隣に・・・。これも宿坊散策会の御縁のPOWER!? 精進料理は別々の席だったので、作法等が分からぬまま頂いてしまいましたが(^0^;) とても美味しかったです〜。特にひじきの煮物の味付けは、濃すぎず薄すぎず絶品でした。レシピを知りたい・・・などと思ってしまった私。 そうそう、私たちの座(?)はたまたま、御飯の炊き上がりが早い/遅いが出てしまったらしく担当の? お坊様が叩頭、といった感じで深深と謝られていたのが逆に印象的でした。 精進料理の後は無事に皆さんに合流。ほっ。舎利殿を観られたことも感激でしたが、説明が面白かったのがとても意外でしたね〜。お施餓鬼の法要は、自分達も立ち上がって行うとは思っていなかったので、「その時に足が痺れて立てなかったらどうしよう!?」と考えてばかり・・・。あとは、木魚の大きいの(な、なんて言うんでしょう?あれ)担当のお坊さん←かなり若い が、先輩方から「おい、もっとピッチ上げろ!」・・・と言わんばかりのプレッシャー(手で合図)を浴びまくりだったのが間近に見えて、ついつい心配で彼ばかり見てしまいました★ きっと彼は今日は筋肉痛でしょう・・・。 (レポート:遑さん) ■朝散策 当日朝9:00過ぎには北鎌倉駅を降りて、周囲の有名なお寺をずんずんと散策していました。 朝の静かな空間にこれぞ「鎌倉」 緑の色深い苔が、切り通し一面に映え、関東の色濃いお寺の風情を独り占めして堪能しておりました。そろそろ時間かな〜という頃、明月院を後にして早足で円覚寺に向かいました。 ■方丈入り口にて Tさんの御仁徳のお陰でしょうか。「お施餓鬼に参りました」と申し出ると、「ご苦労様で御座います。中へお進み下さい」と丁寧なお坊さんの応対に再び私の胸は「キュン!」となりました。そのままウカウカと、お堂の中へ招き入れられ(本当ですよ〜)「詰めてお座りください」と言われるまま入場してしまいました。初っ端コレがスタンドプレーとは露知らず、外で待っていて下さった皆様方、申し訳ありませんでした。 偶然私のお隣に華やかな雰囲気の女性が座ったので、「お作法とか解らないんですが」と思い切って声をかけたらなんと!! 遑さんでした。神様サンキュウありがとう〜(嬉泣きしました)。その後の詳しい経緯は遑さんの通りです…。待っていてくれた皆様を思いつつ(心苦しいお食事でした)、お坊様が食事の段取りと手配の非礼を詫びて深々と頭を下げてじっと黙している姿に「あああああ」と、また胸が高鳴りました。 ■舎利殿 非公開の舎利殿ではお坊様の口上が親しみやすく、楽しませながら理解を深められるような語り口で、誘導上手で且つ絶妙でした。 建築様式の説明など、ほーりーさんが書いていたように弓欄間は歩きながら見つめていると「ゆらめく炎のように見える」とか、屋根の反りの特徴、柱の丸みにみる様式年代の差や花頭窓の新旧の違いについても、簡潔に説明してくれました。直に歴史との対面といえる醍醐味ですよね。 ■お施餓鬼 法要の読経時は末席にて拝聴(?)していたので、そんな「怖い坊さんが新米をいじめている図」というレアな場面にはめぐり合えず(残念) しばしお坊さんの行ずる声に「あれえ、このお経だれか音痴だなあ」ぐらいに大人しくしていました。 葉(榊の葉でしょうか?)でお水を祭壇の白米や野菜にかける時、勢い余って隣のおじさんに振りかけてしまいました。いい思い出です。 ■山里 後半は「山里」という明月院沿いのこじゃれた瀟洒な甘味何処で、自己紹介を兼ねて茶話会がありました。 桜子さんのご朱印帳は壮観でした。奈良のお水取りのお話しも興味深く、その時の声明CDを購入された事や、松明の残り葉を見せてもらったり(焚いた香りがまだ濃く残ってました!!感激)、桜子さん情報で「坊主BAR」なる素敵な空間パラダイスがあると教えられ、ちょっとウキウキしました。本物のお坊さんがホストなのかどうなのか見分けるには「真言言ってみな」でOKですよね。と(ここ笑うところです)「印」とか結んじゃったら尚可。私には「エセ」でもいいです。憑いて行きます。あ、間違い。「ボトルお願いします」でした(ちゃんと袈裟着てるらしいですよ〜)。 よんさんは神主系にハマッテおられるという事実に、同じ匂いを感じてしまいました(私は坊主ですが)。 (レポート:小夏さん) ■お施餓鬼 私もオフ会は初参加です。ハンドルネームと、皆さんの実際のお顔とが、これで一致しました。 私も受付で「お施餓鬼に来ました」と言ったのですが、残念ながら、期待していた200円オフにはなりませんでした。こわそうなおばちゃんに言ったからいけなかったのかなあ…。 精進料理は品数が結構あり、味もとても美味しかったです。周囲の方々が食べるのが早くて、私はあせあせしていました。ニョウォンさん、私のゴハンを食べて下さって、ありがとうございます。ひじきも好きなんですが、歯にはさまると、黒いから目立つんだよな…と、そんな事が気になったりしました。 GW中に、歩道と車道の段差に弁慶の泣き所をうちつけてしまい、昨日も左足の膝から下まで、湿布を3枚貼ったままでした。私の周囲にいらした方で、湿布のメントール臭が気になった方がいらしたら、おわび申し上げます〜。静坐自体は慣れているのですが、足の不調と静坐する時間が長かったので足が持つか不安でしたが、何とか平気でした。よかった〜。実は…ありがたい法話などは、私ったら、ホントは全然聴いていませんでした。足を痺れさせないよう長時間持たすため、呼吸に気を付け、5秒吸って〜30秒で吐いて〜と、カウントすることばかりに集中していました。 「○○家、先祖代々のなんとか〜」という、苗字読み上げタイムになると、正直、早く終わって下さい〜という気持ちになっていた、いけない奴です。私はお坊さんフェチ派ではないので、目の保養には(あまり)なりませんでした。何を目的に来ているんだか、ホントあほたれです、私。 しかし、Sueさん > みなさんとは、仏像や笙や滝行や断食(笑)や色んなお寺などのお話ができて とありますが、”断食(笑)”というのは、もしかして私の事でしょうか?? 6月の断食は、立派にやり遂げて見せますからね〜。断食後にいきなりチーズバーガー、カルボナーラ、天丼、焼き肉には、もう走らないつもりですよ〜。京都の試験対策本も、興味深かったです。イイ物を見せて頂きました。 (レポート:よんさん) ■お施餓鬼 待ち合わせ時間よりもかなり早くに到着しましたので、一人ぶらぶら歩いて気付きがたくさんありました。円覚寺は何度も行っているはずなのですが、一人で歩いたのは初めてで、見るもの全て新鮮で、新緑の眩さが目に飛び込み、鶯の声と翠の風に「我は何者?」と突然哲学おばさんになっておりました。。 舎利殿はとても良かったです。普段では入れないところまで間直に見ることが出来て、僅か半畳で座禅を組み、一畳あれば寝ることが出来るという修行僧の方々の、精神に思いを馳せておりました。舎利殿のドラマチックな歴史の話しも興味深く、面白くお坊様のお話しを聞きました。欄間が弓の形をした弓欄間はとても優雅で美しかったです。 (レポート:ひとみしりさん) ■散策会後の調査 『施餓鬼幡(せがきばた)』 お施餓鬼の最後に配られた、竹の先端に束ねた短冊のような紙をくくりつけた棒。これは何だろうとみんなで疑問に思っていましたが、Sueさんが調べてくださいました。 それによるとこれは『施餓鬼幡(せがきばた)』と呼ばれるもので、施餓鬼棚にお供えするご飯に立て、お供え物はココですよと、目印にするものとのことです。布施行をした証に配られているそうです(集合写真で、みんなが手に持っている幡です)。 ■関連リンク 円覚寺 |
|