宿坊研究会 〜座禅・写経・精進料理など、楽しさ満載!〜  
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電話 026-234-6677 一泊二食10500円(普通)
一泊二食13000円(無量寿付き)
アクセス 善光寺境内にあります。
収容 客室12室。最大60名。
特徴・見所

 『このこんぼう』と読みます。これは宿坊の中でも長老格という意味があるそうです。特別精進料理『無量寿』が評判です。希望者には善光寺案内もあります。無量寿は宿泊者以外でも昼食に頂くことが出来ます(5人以上、3日前までに要予約。5000円)。

ほーりー記

 「無量」は限りないもの、「寿」は命を意味する言葉で、『無量寿』は永遠なる仏の命を表し、この名が付けられた精進料理は、食事をすることで仏得を頂戴できるありがたい料理です。その料理を頂いてきましたが、おいしさは噂に違わず感動的でした。

 名産でもある信州のそばは、だいこんの絞り汁に信州味噌を好みに合わせてとき入れ、精進料理ではネギなどの臭いの強い野菜(五葷)は使えないため、クルミを薬味にして食べます。これはそばに味噌にクルミと、意外な組み合わせのオンパレードのようですが、食べてみると味が調和して美味しかったです。

 また豆腐に湯葉を乗せて蒲焼きにした擬製ウナギや、ジャガイモのなます、あわ麩やカボチャの煮物、レンコン饅頭など、見た目にも華やかな料理が続きます。さらに1000M以上の深山の絶壁に自生し、30年に一度しか取れないため、仙人が食べる不老長寿の食材と言われるイワタケ(コケの一種)や、五品のお薬味(だいこんおろし、せり、かやのみ、ゆず、切りゴマ)を用いて五穀豊穣や無病息災を祈るお茶漬け風の法飯など、縁起物の料理も並びます。特に法飯は3〜4日もかけて取っただしをご飯にかけ、柔らかな味わいが口の中に広がり絶品でした。

 他には食前酒に自家製アンズ酒、涼やかに透き通る冬瓜と生湯葉のくずあんかけ、デザートにはくずきりとボリュームは満点でした。精進料理なのにこんなに豪華なの? と、思われてしまうかもしれませんが、これは古くから善光寺参りに訪れた方をおもてなしする、伝統の料理なのだそうです。もちろん精進の心も忘れず、切ったなすの皮はきんぴら風に添えたりと、食材をすべて使い切る工夫も凝らされています。

 宿の方は六畳二間で冷暖房完備、タオルや浴衣、歯ブラシもそろっており快適な和室です。玄関に入ると真っ白な毛がかわいいポメラニアンのワンワちゃんが出迎えてくれ、朝には宿の方が善光寺を案内して下さったりと、人も温かな宿坊でした。一人旅も受け入れて頂けます。
追加情報

 『お寺に泊まろう(P72〜73)』 『精進料理紀行(P74〜75)』でも特集されています。

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寺社旅研究家 堀内克彦(ほーりー)のプロフィール



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