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第48回 「京都非公開文化財特別拝観」散策会(07/02/17)

 コース:東寺〜東福寺〜妙心寺〜大徳寺

 参加者:青丹吉さん(幹事)、あいすさん、游子さん、さらさん、noyesidoさん、大和人さん、JUNEさん、ちーちゃんさん、さるさん

■京都非公開文化財特別拝観

●京都駅集合
 初対面の方が4人でしたが無事時間までに合流できました。

●東寺観智院
 予定より早く開門時間前に着きましたが、入れて貰えました。靴箱の上には「牛田」と書いた大きな板が下がっています。読み方がわかった方には、次回記念品を進呈するかも。

 まずは国宝客殿に案内され、吉岡一門に追われた宮本武蔵が三年間隠れていて絵を描いたこと、鶯張りや刀を隠す所などセキュリティがあること、天井の桟が床刺だが横から入るからそれでよいこと、などを説明して貰いました。隣の仏間では、山科の安祥寺が倒壊したため移されてきたという、五大虚空蔵菩薩や愛染明王像を拝観しました。「四方正面の庭」もありましたが、そうかなあという感じです。

 後の場所でも同様ですが、要所要所で案内の方がバトンタッチしながら懇切丁寧に説明してくださいました。

●東寺五重塔内陣
 四方に阿弥陀(西)宝生(南)阿しゅく(東)不空成就(北)の各如来が、脇侍の菩薩を従えています。講堂の五智如来と同じですが、中尊の大日如来は塔の心柱で表されています。ちなみに興福寺の五重塔は、阿弥陀、釈迦、薬師、弥勒でしたね。

 その後金堂の薬師如来・十二神将、講堂の立体曼荼羅を拝観すると時間切れとなり、「小子房」はパスしてバスに乗りました。

●東福寺龍吟庵
 ちーちゃんさんと合流しました。写真を見返すと、何種類も庭があったようです。

●東福寺東司(とうす)
 便所です。15m×30mぐらいの妻入りの大きな建物で、両側に小用と大用の穴が並んでいます。使用している所の想像図がいくつもありました。お湯を持って入って水洗するそうです。小側の窓は大きく大側の窓は小さいのは、風を滞留させて内部の空気をかき混ぜる工夫だそうです。

 近在の百姓さんが競って汲みに来たからたまる心配はないが、天気が悪いと来なくてあふれてしまうので、それをくい止める畑の畝のような部分がありました。しかしそこへ用を足しに行く人はどうなるのか?

 この前でカメラに気を取られて、段差で転倒してしまいました。「カメラは大丈夫か」と皆さんに心配していただきました。

●東福寺浴室  20m四方ぐらいの床の高い建物です。下で湯を沸かし、上に竹を並べて蒸し風呂にして入ったそうです。昔実際入った僧は「寒かった〜」と言っていたとのこと。

 三門を両側から挟むように東司と浴室があります。まるで仁王(におう)のようですね。

●妙心寺前で昼食
 この特別拝観はスタンプラリーになっており、3か所の印がたまると指定の場所で抹茶とお菓子の接待があります。すでに4つたまっているので「花園会館」にて昼食とともにいただくことにしました。値段は高かったのですが、何と上げ底ならぬ下げ底の丼で、結構な量の食事でした。

●妙心寺龍泉院
 表現が悪いですが、絵が売りの塔頭です。方丈の襖絵は越前海岸を表したもの、また廊下の引き戸などにも絵が描かれています。

●妙心寺玉鳳院
 開山の関山慧玄をまつり、妙心寺の中心となる神聖な所ということで、何かと特別です。写真撮影も禁止です。方丈の縁側に擬宝珠があったり、庭園に平入りと妻入りの唐門が2つあり、平入りは貴人だけが使うなども特別だそうです。

 方丈の続きに「拈華室」、その先に開山堂の「微笑庵」があります。霊鷲山の故事にちなんでいます。麟祥庵はとばし、バスで大徳寺に向かいました。

●大徳寺聚光院
 三千家の菩提寺です。「大徳寺の茶面」は京都検定の常識です。茶室「閑隠席」は利休好みで、暗く質素です。「舛床席」は利休の弟子の古田織部好みで明るくのびやかです。

 ただの「文化財」ではなくて、利休の月命日の28日には三千家で、ここで法要と茶会をしているそうです。「××八景」の元になっている「瀟湘八景図」や、中国人の必須教養を示す「琴棋書画図」なども、説明を聞きながらだとわかった気になります。

●龍源院
 時間切れで真珠庵は行けず、まだ開いていたので入りました。

(レポート:青丹吉さん)



■京都非公開文化財特別拝観

 9時にJR京都駅に集合→(徒歩)→【東寺】観智院→【東寺】五重塔・金堂・講堂→(バス)→【東福寺】龍吟庵・東司・浴室→(電車)→昼食+ちょっと一服 花園会館「花ごころ」→【妙心寺】玉鳳院・龍泉菴→(徒歩+バス)→【大徳寺】聚光院・龍源院 ←ここでタイムアップでした。。

 1箇所目の観智院を出た時点で大幅に予定時間をオーバーしていた為、当初予定の10箇所を1日で廻るというのは難しいと判明。ここで幹事の青丹吉さんからの提案に皆さん賛成多数で、ゆっくり廻ろう」ツアーに方針変更になりました。

 全部のレポートはとても書ききれませんので、印象に残っている場所をいくつか。

「東寺・観智院」
 あの剣豪宮本武蔵が、吉岡一門の追跡を逃れて身を隠していた間に描き残したと言われる「鷲の図」がありました。とても素人技とは思えない迫力のある絵でしたが、惜しむらくは絵師の人が使うような墨ではなく、通常の墨でかかれた為であろう劣化が激しく、年々絵が薄れつつあるとの事でした。

 10年後にはもっと消えてるかも? とはガイドさんの談。実はここで一番印象に残ったのは、玄関に吊るされた「牛田」(右読み)と彫られた板でした。なんと読むかは、青丹吉さんがクイズにされているようですので、伏せさせていただきますが、昔から「親父ギャグ」ってあったんだな〜と。(笑)

「東福寺・龍吟庵」
 紅葉の季節と打って変わって、ひっそりとした佇まいの「偃月橋」を渡り龍吟庵へ。方丈を囲む三方の庭園が「南庭」=白、「西庭」=白+黒、「東庭」=赤と、それぞれ特徴的な色で作られた枯山水庭園が印象的でした。特に「東庭」の赤砂の庭園は小豆を敷き詰めたような色合いが斬新でした。

 東福寺を出て、次は妙心寺へ。・・・というところでお昼時間も過ぎ、そろそろ妙心寺付近でご飯にしようということになり、ほぼ目に付いたまま飛び込んだという感じで「花園会館・花ごころ」というお店へ。見本よりも実物のほうがボリュームたっぷりというちょっと良心的なお店でした。みなさん「海鮮丼派」と「ゆばとろ丼派」に分かれて昼食タイム。

 偶然立ち寄ったお店でしたが、「京の冬の旅」スタンプラリーのキャンペーンに参加しているお店だったようで、お抹茶と和菓子まで食後に頂きました。満腹。スタンプラリーは非公開文化財特別公開の対象箇所10箇所の中から、3箇所拝観してスタンプを集めると協賛のお店でお茶やお菓子などがいただけるという、ちょっとうれしいイベントでした。

 昼食後、とうとう降り出した雨の中を妙心寺の玉鳳院・龍泉菴を廻りました。ここでかなりタイムアップの時間まで差し迫ってきたので、このまま大徳寺は諦めて妙心寺を全部観るか、それともここで妙心寺は切り上げて大徳寺へ行くか? と非常に悩めるところでしたが、結局「ここはやはり大徳寺に行きたい派」(主に女性陣)の意見で妙心寺は切り上げて大徳寺へ移動に。

「大徳寺・龍源院」
 ここは非公開文化財ではないのですが、実は今回の中では個人的には一番印象的なお庭でした。拝観時間終了間際だったせいか「京都非公開文化財特別拝観」の対象ではなかったせいか、人もまばらで、そぼ降る雨に濡れる石庭の風情がなんともいえず、縁に腰掛けて茫然と雨だれを眺めていると1日の疲れが癒されていくようでした。

(レポート:あいすさん)



■京都非公開文化財特別拝観

 今回もたくさんの仏像やお庭や襖絵等々を見て回りました。特に楽しみにしていたのは東福寺の重要文化財に指定されている東司(とうす:トイレのこと)の公開でした。今は建物の中に、地面に穴が開いているだけの状態ですが、実際はちゃんと仕切られて個室になっていたそうです。よかった、ひと安心。ボランティア・ガイドさんが丁寧に説明してくださり、その内容も興味深いものでした。使用中はお経を読むのだとか、使用後の始末をする木べらのこととか、手を洗うのに灰を使うとか・・・・・

 妙心寺の花園会館で昼食をとっている間に、とうとう雨が降りだしました。凍えるような冷たい雨。お寺ってそれでなくても寒いのにネ。そしてまたガイドの方々が皆さん丁寧で熱のこもった説明をしてくださる。有り難い、けど寒い・・・・・

 時間切れで大徳寺の真珠庵には行けなかったのですが、4時過ぎでも拝観OKというので思いがけず立ち寄った龍源院の石庭が、力強くてとても良かったです(ここは特別拝観ではなく常時見られます)。人も少なく、雨に濡れる枯山水の庭園を各々静かに眺めていたのですが、旅の最後にとても良い時間を持てたと思います。

 東寺・東福寺・妙心寺は2回目、大徳寺は初めて訪れたのですが、どこも多くの塔頭寺院を抱える大寺院で、見るべきところが多くあり、一度や二度訪れたからといって「知っている」などとはとても言えないことがよくわかりました。

(レポート:游子さん)



■京都非公開文化財特別拝観

 初めてオフ会に参加させていただきました。京都は年に10〜20回ぐらい訪れてはいましたが、今回の非公開文化財(東寺、東福寺、妙心寺、大徳寺)のうち、妙心寺と東福寺以外は初めて行く寺ばっかりでした。本当に京都へ年10回以上行っているのか??? と突っ込まれそうですが・・・

[東寺]
 今まで五重塔だけは目に焼きつくほど見てまいりましたし、目の前までは行った事がありましたが、お寺には縁がないのか入ったことがありませんでした。五重塔の中は以前、興福寺で三重塔ですが見たことがありましたので、大体は同じかなとおもっておりました。が、入ってびっくり、また違う世界が広がっていました。密教だーって訴えてきました。観智院は宮本武蔵の鷹の絵の襖が印象的でした。もう消えかけていましたが・・・

[東福寺]
 ここは何度か訪れてはいますが、非公開のを見るというのは初めてです。龍吟庵は石で龍を表現しておられました。重森三玲作。私はそれよりも赤い砂? 石? の庭が気になり、説明していた人に色々と質問してしまいました。

 浴室はこれまた以前に妙心寺浴室明智風呂というのを見たことがありましたので、上記(五重塔)の様にと同じと思っておりましたら、これはほぼ同じでした。東司は最初は何かな??? と思っておりましたら、トイレだったという事でびっくりしました。付近の臭害はどんなんやったやろうか? とそればっかりが頭に浮かびました。

[妙心寺]
 ここは一度だけ訪れた事があります。その際は退蔵院、浴室、法堂を見学させていただきました。今回は竜泉庵、玉鳳院でした。

 竜泉庵は最近書かれた襖絵が、玉鳳院は唐門、お墓の上に堂を建てたこと、武田、織田家の供養塔が印象に残りました。この妙心寺見学前、昼食あたりから雨が降り出し寒かったです。

[大徳寺]
 聚光院は三好家が建てたと聞いて驚きでした。後、茶室、竹虎遊猿図が印象に残りました。龍源院は壷庭が印象に残りました。最後に京都らしさで満ち溢れ、他所では感じられない雰囲気を感じたお寺めぐりでした(昼からの雨も手伝ってくれました)。

(レポート:noyesidoさん)







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