上手く坐ることを諦める
うたた寝しても座禅
なんだか一つ前のコラムで座禅中におぼれる事があると、妙な脅し(?)をかけてしまいましたが、当然ですがバカ正直に座禅でおぼれる人なんていません。水中と違って、苦しくなったら普通の呼吸に戻ればよいだけですから。
が、本気でやればどれだけ座禅が大変かということは、ちょっと分かって頂けたかなと思います。
しかしここでは座禅が大変なものと触れ回るのは本位ではありませんし、出来ればちょっと上手く見えながらも気軽に出来るコツを、私なりにまとめてみたいと思っています。
そのコツとは、「上手く坐ることを諦めること」
バカにするなと突込みが入りそうですが、大真面目です (^^; (←顔文字つけるとさらにうそっぽさが増しますが)
呼吸法はもちろんのこと、呼吸の数を数えること、座禅に集中すること。よっぽど天性の才能に恵まれている方でなければ、多分初めてでまともに坐り続けるなんて、できることじゃありません。
私の経験では、呼吸の数なんて数えていたことも忘れて、いつも余計な考えが次々浮かんできます。腹筋呼吸もまともに続きません。しかし最初から上手く坐ることを諦めていれば、上手くいかなくても焦ることはなく、かえって軌道修正がききます。それが私の考えです。
そもそも座禅は動かないで坐っているだけですし、目も半眼にしてあまり周りが見えない(が、逆に中途半端に見える)のですから、なんとなく周りの人はみんな上手く坐っているように思えてしまいます。
が、安心してください。そんなことはありません。初心者の集まる座禅会であれば、たいていみんなもぞもぞしていて、余計なことを考えていて、たまにはこっくりこっくりうたた寝をしています。
ですのでどうせ初心者なのだから、上手く坐ることなどできないと開き直ってしまいましょう。苦しむために坐っているのではなく、楽しむために坐っているのです。失敗したなどと落ち込む必要は全くありません。
そして呼吸がばらばらになってきても、いろんなことが頭に浮かんできても、ありのままに受け入れる。その方が禅の精神にもかなっているのではないかと、私は勝手に考えています。これが私の思う初心者用の座禅のコツです。
楽に、楽しく。慣れるまではあまり高望みしないこと。それが座禅を続ける秘訣だと思います。
|
|
|