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座禅の呼吸と健康・美容効果

座禅が身体に良いわけは

 座禅は、呼吸が命です。腹式呼吸でしっかりと息が続くか、そこは(特に座禅を健康・美容に役立てたいなら)重要なポイントです。

 これは聞いた話ですが、坐禅を長年繰り返してきたお坊さんのお腹は、下腹部のみが膨らんでくるそうです。太っているのではなくぐっと引き締まる。呼吸が丹田を鍛え続けた結果、みずみずしい赤ん坊のようなお腹になってきます。

 初心者がその域まで行くのは難しい(し、必要ない)とは思いますが、腹式呼吸には身体の調子を整える働きがあります。

 胸郭の中の肋間筋により行われる胸式呼吸に比べ、腹式呼吸は横隔膜が大きく動き、内臓が刺激されます。その結果、消化機能の強化や便秘の解消、血流が良くなることによる冷え性の改善、基礎代謝が上がることによるダイエット効果などがあると言われています。また腹筋が鍛えられることで腰痛予防にも役立ちます。

 さらに意識的に呼吸のリズムを整えることは、セロトニンという神経の活性化に適しているという報告もあります。本能行動を司るドパミン神経(快の神経)や、ストレス反応を司るノルアドレナリン神経(不快の神経)に抑制をかけ、セロトニン神経には心を平常に保つ役割があるとして注目されています。

 うつ病患者や切れやすい子供などは、このセロトニン神経が衰弱している状態であると指摘されています。逆にこの神経を鍛えることは、不安を抑制し、ストレスに対する耐性を付け、感情の暴走を制御する力になるのです。「心を鍛える」というと何やら根性論的な話に聞こえますが、現代では座禅もこうしたアプローチで研究されています。

 また嬉しいことにセロトニン神経の活性化は、初めてでも15分以上の座禅で効果が現れ、二時間は持続するそうです。もちろん日常的に繰り返すことで効果が増すことは言うまでもありませんが、座禅をすると気持ちが安らぐという一因にはこうした作用もあるのかもしれません。

 座禅は「調身」「調息」「調心」とも言われますが、これはそれぞれ別個のものではなく、三つで一つと言えます。身体と呼吸と心をととのえる。座禅にはまだまだ知られていない、信じられないような力がありそうです。



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