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宿坊サミット

■お宿諏訪さんからのレポート

 宿坊サミットに参加された戸隠のお宿諏訪さんより、サミット後に行われた活動に関するレポートが届きましたので、紹介いたします。以下はそのレポート内容です。


■お宿諏訪(戸隠)より

 初めて宿坊主催で行事を行う事にしました。大祓です。

 私自身としては、宿坊サミットに極意さんがいたことも事の運びからすると影響が有りましたが、モチベーションの面ではサミットの果たした影響は絶大です。

 交流させて頂いた中で、意識の向上が大きかった事はもちろんですし、その中で同じ神社系の方が同じように、『何かを実行したいがするべきか? しても良いのか?』の時期を越えて、宿坊の役割の幅を時代に合わせて実践してきているのだと感じる事が出来た事は、サミット参加で最も大きな収穫だったと思います。

 そんな訳で、続けていく事の大切さも実感した訳で、来年も是非、夏越の大祓を広く募集して行って行きたいと考えています。参列者が溢れかえるほどの行事にするのが目標! そこから神社の宿坊が守って来たことや、伝えて行きたい事を通して、多くの人の糧に成れればいいと思います。


■『夏越の大祓』 旧延命院お宿諏訪(戸隠) (07/06/28)

 初めて行うに付けても、最後まで悩んだのが茅の輪をどうするかです。作り方や材料など前日の午後まで何も揃っておらず、とにかく宿坊極意に向かいました。宿坊極意の玄関には、既に完成した茅の輪が据えられており、何とも雰囲気があります。

 ご主人が『材料が余っているから持って行って良いよ』とおっしゃってくれ、お言葉に甘えて頂きました。帰り際、お嬢さん(同級生で女子神職)が『作るの手伝うよ』と、これまたお願いしました。

 頂いた材料を持ち帰り、萱を採りに行きます。しかし、どこに生えているものかも分らず暫く彷徨って収穫? してきました。急いで採って来たので違う植物が混じっている為、選別です。虫も沢山連れてきてしまいましたが、傷つけないように気を使って・・・

 杭を打って、竹竿で枠を組み完成した茅の輪を取り付けました。無論、製作は宿坊極意の御嬢の手助けがあってこそで、一人ではかなり大変だったでしょう・・・感謝です。

 本来は茅の輪と、斎場は別の場所と言う定義なのですが、当神殿の前に茅の輪を立てた都合上、祭壇も直線状にした方がまとまりが良いので中心線(正中)を取ります。 窓の奥が神殿です。この位置から参拝も出来るのでやはり配置的には良いです。

 祭壇の作り方も祭祀によって様々かと思いますが、今回は祓戸四柱の神様を降神して行う事にしました。ですから、神籬も四本用意して設置していきます。茅の輪をくぐるのでスペースを空けておきました。

 位置関係が決まりました。手前の祭壇の前で行事を執り行います。祭壇の上には、三方に盛り付けた神饌(神様への供え物)や大麻(お祓い様の榊)など 祭祀に必要な物を乗せて、茅の輪にも紙垂を四枚取り付け準備が整いました。左奥には自祓い用の串と、参列出来なかった人からお預かりした人形代(ひとかたしろ) が乗っています。参列する方が初めてと言う事をうかがっていたので、式次第も用意しました。

 いよいよ、始まりました。先ずは斎庭のお祓いをし、この一帯と参列者をお清めします。 その後は式次第に則り、行事を進行してゆきます。式の中程、大祓詞を唱え終わったら、参列者全員で竹串に紙垂の付いた小さな祓串で自分自身を祓い清めます。参列出来なかった人の分は、人形代に息を吹きかけ身体を撫でたものをお預かりして、全てを神主が大麻で祓います。

 式が修了したら、茅の輪くぐりに移ります。神主が先頭で、参列者が後を付いて左右左と∞に回り、正面に戻ったら全てが取り納めです。周知の意味も込めて、茅の輪はしばらく片付けないでおこうと思い、案内板を設置しました。

 終わった後は、この式についての簡単な講話をしました。皆さん感心・感動との事で、本当に実行出来てよかったと思いました。たまたまですがこのお客さんの申し込みで夕食の料理が祭礼御膳と言う、江戸時代の精進料理を復刻した物でしたので、この大祓に相応しい体験が出来て満足できました、との事でした。

お宿諏訪



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