宿坊研究会 〜座禅・写経・精進料理など、楽しさ満載!〜  
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宿坊研究会特典付き 「ワンドリンクサービス」
清水大師寺 リンク
電話 0855-65-3000 素泊まり 6000円
朝食付き 7000円
一泊二食 11000円

土日祝は+1000円

 宿坊研究会特典を設定して頂きました。クーポン券持参で「ワンドリンクサービス」があります。

 クーポン券はこちら
アクセス JR山陰本線「温泉津駅」下車、タクシーで10分
(駅から送迎して頂くことも可)
駐車場 50台駐車可能
特徴・見所

 食事には魚や肉も使われますが、希望により精進料理を出して頂くことも出来ます。

 宿坊研究会特典のワンドリンクサービスでは、美味しい地酒(冷酒・熱燗)、ビール、島根ワイン(赤・白)、ジュース、ウーロン茶、ミルクなどから選択できます。

 また10〜16時には、清水大師寺の庫裡を開放したお寺カフェも開かれています。眼下に広がる日本海を前にして、お茶を飲むことが可能です。お寺カフェは毎月21日と法要日はお休みです。写経や写仏、自分で作る腕輪ブレス念珠等、色々なイベントも企画していきたいとのことです。

ほーりー記

 出雲空港に降り立ち、さらに電車で1時間30分。日本海を眺めながら山陰線に揺られていくと、温泉津駅に到着します。清水大師寺は駅から離れた山の中腹にあり、歩いていくのは大変かもしれません。

 しかしお寺に着いた後の景色は、素晴らしいの一言です。日本海が一望できますが、温泉津湾は陸地にきゅっと切れ目を入れたような地形で見応えがあります。また部屋からも海が見えますが、夜には漁船のいさり火が浮かんでいました。

 客室は4つの部屋がつながっている、かなり広い間取りです。トイレと洗面台も部屋についています。またソファーやテーブル、薄型のテレビに冷蔵庫など設備も整い、タオル・バスタオル・歯ブラシ・パジャマなどのアメニティも充実。まさにお寺とは思えないほど至れり尽くせりです。

 そして客室の中で一際異彩を放つのが、天井にまんだら絵がある寝室。実はもともとの本堂だったものを改築したとのことで、大日如来や弥勒菩薩、四天王など64面の仏画が描かれた天井の下に布団が敷かれていました。ここで寝ると「右から3番目の仏様が語りかけてきた」とか、不思議な夢を見る人がいるとのことですが、残念ながら私はすっきりと眠ってしまって夢は覚えていませんでした。

 夕食には奥さん手作りの精進料理を頂きました。メニューは

 前菜(枝豆、ところてん、焼き茄子)
 刺身こんにゃく
 ごまどうふ
 たき出し(たけのこ、かぼちゃ、がんもどき、にんじん、蕗)
 酢の物(もずく)
 やきもの(山の芋の蒲焼き)
 茶蕎麦
 天麩羅(アボガド、パプリカ、アスパラ、ミョウガ、獅子唐)
 吸い物(じゅんさい、三つ葉)
 御飯
 香の物
 果物(デラウェア、アメリカンチェリー)

 です。

 ごまどうふは炒ってないゴマを一合、30〜40分もかけてすります。綿の布でこして熱い葛を入れ、やけどと戦いながら作る大変な料理とのことですが、手を抜くと一気に味が悪くなるため気を抜けない一品とのことでした。食べてみるともっちりと舌に絡み付いてくるようで、ゴマ豆腐特有の肌理細やかな食感が口に広がります。つわぶきの葉に乗せられて、見た目にもお洒落です。

 またごつごつしたソフトボール大の山の芋をすり、海苔(焼き海苔ではない)を塗って油で揚げて、蒲焼きのタレを絡めて山椒を振った「山の芋の蒲焼き」は、肉を使わない精進料理の中でハンバーグのような味がします。子供達にも大人気の料理とのことですが、ヘルシーで美味しかったです。もどき料理では、イカの刺身のように見せた刺身こんにゃくもありました。

 他に印象に残ったのはもずく。普通もずくといえば、するするっと口に入って飲み込むように食べてしまうところを想像しますが、ここのもずくは地元産。力強く絡み合って、まず簡単に噛むことができません。思い切って口に入れるとしゃべることもできないと言う、日本海のエネルギーを感じるもずくです。やっとの思いで食べましたが最高に新鮮でした。

 さらに天麩羅やたき出しに使われる野菜の数々も地元産。素材の味が口に入れるとダイレクトに伝わってきます。がんもどきは昆布だしで、かめばじわっと味が染み出します。秋にはイチジクの天麩羅や特産の柿なども出るとのことですが、まさに旬の味を目いっぱい生かした、精進料理ならではの食事でした。

 朝のお勤めは7時から行われます。こちらは大師堂で住職が太鼓を叩きながら唱える般若心経などを聞きます。お経の中には清水大師寺に祀られている様々な仏様や、中には神様の名前などもあり、お参りに来た善男善女(つまり、私たちのこと)の祈願がされていました。

 本堂では阿字観(の入門編とも言える阿息観)を体験しました。最初に鐘を鳴らして般若心経などを読経し、半跏趺坐で法界定印を結びます。背筋を伸ばし、あごを引いて、本来であれば半眼が良いのですが、ここでは簡単にできるようにと目をつぶるようにとのことでした。

 そしてしばらくは呼吸と共に「アーーーー……」と声を出し、そしてやがて声をなくして口から息を吐き、鼻から吸うようにします。さらに吐くほうも鼻からに変えていき、清らかな空気を身体に取り入れ、悪いものを出していくようにと指導されます。

 しばらく呼吸を続け、心を落ち着けていきます。山の中のお寺なので、風の音やかえるの声などが小さく響いてきて、静かに静かに気持ちが澄んでいくようでした。

 また私が出かけた日は年に一度の特別な法要の日(6月21日)で、本尊の大日如来が宝冠を外したり、持物を持たせたりして、弥勒菩薩に返信する人のことでした。着脱式で別の仏様に変わってしまうご本尊というのも珍しく、変身する様を間近で見入ってしまいました。

 清水大師寺を出ると、温泉津の街で温泉にも入りました。お勧めは日本温泉協会からオール5の最高評価(日本で11箇所しかない)を受けた薬師の湯で、湯船は小さく設備は古めかしいですが、鉄の匂いがする泉質は最高です。温泉から上がって一週間経っても肌がつやつやしている気がしています。
宿坊から

 清水大師はもう少ししたら世界遺産に登録される石見銀山の近くに位置します。眼下に日本海を180度一望でき、夜には「いさり火」といって漁船の光が本当に美しく見えます。石見銀山の銀を北前船という船で各地に運んだのですが、その船が出ていた温泉津港も見下ろせます。

 残念ながら当山は温泉が出ませんが、温泉津温泉(ゆのつおんせん)という温泉もありますので、浴場で入浴することも可能です。夏は海水浴もできます。岩場、砂浜・・・また穴場の浜辺も地元民ですので知っています。砂浜でしたら日本海に数カ所しかない鳴き砂(砂浜を歩くとキュッキュッと音か鳴ります)「琴ヶ浜」も近くにあります。時期が5月の終わり〜6月くらいですと、近くに蛍を見れる場所もあります。平家蛍で小さいですが、蛍の乱舞も美しいものです。

 ご宿泊頂く方が精進料理がよろしければ、精進料理でさせていただきます。でも、せっかく日本海に近い所に位置する宿坊ですので魚貝類を使っての料理も当然致します。どちらが良いかは宿泊されます方の希望でその時に決めるようにしています。

 島根の片田舎にある宿坊ですので、なかなか高野や四国、京都のお寺のような観光的なものもありませんが、景色だけは本当に絶品です。人工的ではなくて本当にまんまの風景を楽しんで頂けると思います。

追加情報

 『宿坊に泊まる(P142〜149)』でも特集されています。

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寺社旅研究家 堀内克彦(ほーりー)のプロフィール



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