宿坊研究会 〜座禅・写経・精進料理など、楽しさ満載!〜  
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5000円以下 温泉
禅の湯 リンク
電話 0558-35-7253 素泊まり 3960円〜
朝食付き 4950円〜
一泊二食 6360円〜
アクセス 伊豆急行「河津駅」よりバスで15分、「慈眼院前下車」下車、徒歩3分
駐車場 20台駐車可能
収容 客室15室
時間帯 チェックイン15時・チェックアウト10時
特徴・見所

 慈眼院というお寺の敷地の中にある温泉旅館です。お寺が経営してるわけではなく厳密には宿坊ではありませんが、お寺の住職と禅の湯の女将さんが夫婦で、「禅の癒し」をコンセプトにされています。日曜日の朝は坐禅を体験することができます。朝7時から約40分間の坐禅で、ご住職に指導して頂くことができます。また曜日によってはヨガやピラティスが体験できる日もあります。

 温泉は自家源泉の掛け流しで、加水や加温、循環はされていません。また温泉母岩やトルマリン、深成岩、噴出岩、無機ゲルマニウムなどを敷きつめた敷石サウナの岩盤浴があります。

 料理は野菜を中心としたヘルシーなメニューで、野菜は無農薬で新鮮なものにこだわられています。

 その他、バスタオル、フェイスタオル、サウナ用タオル、はみがきセット、作務衣、パレオ(女性のみ)などのアメニティも用意されています。

ほーりー記

 禅の湯は慈眼院というお寺の本堂と繋がっている旅館です。団体で宿泊したため14畳の大部屋でしたが、少人数用の個室もあるようです。私が泊まった部屋は床の間に大黒様がいて、薄型テレビや冷蔵庫、貴重品入れなどが設置されていました。タオル、バスタオル、歯ブラシ、浴衣なども用意されています。

 こちらのお風呂は温泉です。泉質はカルシウム・ナトリウム・硫酸塩温泉です。泉質別適応症は、きりきず、やけど、高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚病等。浴槽は10人ほどが一度に入れそうな広さで露天風呂も付いており、ゆっくりと手足を伸ばすことができました。お風呂にはシャンプーやコンディショナー、ボディーソープなどもあります。またこちらの温泉は飲むことも可能で、用意されたコップで飲んできました。味はほとんど無味ですが、少し錆びたような匂いが感じられました。

 さらに温泉には岩盤浴も付いています。砂利の敷き詰められた低温サウナのような部屋で、タオルを敷いて寝転がります。その中で10〜20分ほど過ごして汗を出し、温泉などで汗を流してインターバルを取ってから、また入ります。宿の方は水分補給をしっかり行うようにと仰っていました。

 私も岩盤浴に寝そべってきましたが、少したつと身体中から一気に汗が噴き出してくるようになってきて、体内の悪いものが一気に排出されたような気がします。岩盤浴を出ると体力を消耗したような疲れがありましたが、すっきりと爽快な気分になりました。

 夕食は河津桜が咲いている時期でしたので、ご飯は桜ご飯。大根、ごぼう、にんじんのお吸い物。キンメダイのしゃぶ鍋、シーフードグラタンのパイ焼き、えびと桜道明寺の蒸し物、かぼちゃの揚げ物、テリーヌ、デザートです。

 かなり豪華で見た目も華やかでしたが、野菜中心で健康的な食事です。一品一品も優しい味で、とても美味しい料理でした。

 また、朝は6時から座禅を体験しました。旅館のロビーで集合し、住職の後についてお寺の本堂へと続く廊下を歩いていきます。この時、左手の親指を握りこみ、右手でその左手を覆うように重ねる叉手をしながら歩くようにとの指導がありました。また本堂に入るときも、左足から入堂します。

 本堂に入ると壁際に座禅をする単があり、坐蒲(座禅用の丸座布団)が一列に並べられています。その上に一つずつ「座禅のしおり」が置かれており、ここに書かれた内容に沿って座禅の説明がありました。こちらは曹洞宗のお寺ですので、壁に向かって座禅を行います。

 そして普勧坐禅儀というお経を唱え、座禅を開始します。また合掌すると警策で叩いて頂けますが、右肩を1回、結構強めに叩かれて気持ちがピシリと引き締まりました。

 座禅は全体で40分ほどです。自然豊かな環境ということもありますが、朝からゆっくり坐ることができて、とてもリラックスした気持ちになれました。

 朝食は座禅が終わった後に頂きました。ご飯、赤だしの味噌汁、アジの干物、納豆、ひじき、半熟卵、刺身こんにゃく、酢の物、ブロッコリーです。アジの干物はその場で火にあぶって食べるスタイルで、素朴な美味しさが味わえました。

 館内には『禅の湯の10のこだわり』なども書いてありましたが、料理については精進料理をベースとした手作り料理にこだわり、その素材には自家製の畑や地元の食材を用いて旬で安心な食材にこだわっているとのことです。

 また岩盤浴の「石の湯」はマイナスイオンと遠赤外線の相乗効果により大量の汗と共に老廃物が排出され、脳波がベータ波からアルファ波に変わって精神的な癒しの効果があるそうです。このアルファ波は座禅を行っている時にも現れるもので、石の湯と座禅には多くの共通点があるとの説明がありました。

 禅の湯では石の湯をきっかけに座禅にも多くの方に参加していただき、「石の湯」を現代の施浴として位置づけて寺院の果たす社会的役割の一端を担っていきたいとのことでした。

 他にも館内には観音様がいたり、泊まる前はお寺にあるだけでお寺とはまったく切り離されているのではと思っていたのですが、きっちりとお寺の匂いが感じられる宿でした。

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寺社旅研究家 堀内克彦(ほーりー)のプロフィール



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